だから、ぼくは生きるんだ!
ぼくは猫のライム。2歳の男の子。
2年前にこのうちの子になって今ぼくはとても幸せなんだ。
ぼくの大好きな家族を紹介するね。
この子はいつもぼくと遊んでくれるみゆお姉ちゃん。ペットショップでぼくの事を見つけてくれたんだ。いつもお散歩に連れてってくれたり、いっぱい遊んでくれるんだ。
そしてこの子は、まゆお姉ちゃん。いつも優しくなでてくれて、僕がご飯をたくさん食べれるようにおまじないをしてくれるんだ。
そして、お父さん、お母さん。
お父さんはいつもお仕事でぼくとはあまり遊べないけど、ぼくのこと大事にしてくれる。
お母さんはいつもぼくのわがまま聞いてくれて一緒にお寝んねしてくれるんだ。
ぼくはこの家族が大好きで、いつもご飯を食べる時は誰かに背中をなでてもらいながら食べるし、トイレはいつも誰かにそばにいてもらわないと1人でできないくらい甘えん坊なんだ。
でもみんな、こんなぼくをいつも笑顔でなでてくれるんだ。
ぼくはとっても元気なんだ!っていいたいけど、ぼくはFIP(猫伝染性腹膜炎)って病気とうまく付き合いながら生きてる。
この病気を発症した時はご飯が食べれなくなって、お熱が出てずっと下がらなくて遊ぶ事もできなくなってすごく辛かったけど、いつも家族みんながぼくの事を看病してくれて、病院を必死になって探してくれてぼくはまた遊んだりご飯を食べたりできるようになったんだ。
でも、この病気は今の日本の動物医療では延命治療しかできないんだ。治せるお薬がないんだ。だから、ぼくはいつまで生きられるか分からない。
その病気の原因はみんなも知ってるコロナウィルス。猫にもあるんだ。でも、人間のコロナウィルスよりもずっとずっと前から猫コロナウィルスっていうのがあって、そのウィルスが体の中ですごく強いウィルスに変わってぼく達猫の命を短いと数日で奪ってしまうんだ。
この猫コロナウィルスは人間には感染しないんだ。
お父さんとお母さんが話してた。『なんで、人間のコロナウィルスはすぐにワクチンやお薬を作ろうとするのに、なんで猫のコロナウィルスは日本では何年も何年もお薬も作られず放っておかれるんだろう?そんなに、人間と動物の命って違うんだろうか?人間は助けるけど、動物は助ける必要ないのだろうか?』って。
ぼくもとても悲しい気持ちになったんだ。
ぼくたち動物だって元気になりたい!もっと生きたいんだ!
この病気は完治はしないけど寛解って言って体の中で暴れてるウィルスをおとなしくさせて体を元気な状態にしてくれるお薬はあるんだ、でもそのお薬を使っても再発することもある…
そのお薬はまだ日本では承認されてない外国のお薬なんだ。凄く高くて、助けようって頑張ってくれてる飼い主さんの中にはその薬を使う事を諦めないといけない人もいるんだ。
ぼくの家族も。それでもぼくの家族はぼくを助けようと必死になってくれた。
3院目の病院の先生に『免疫抑制剤の薬で50匹中4匹しか生存確認できてない薬ですが、すぐ再発する可能性もありますが?』って言われたときお母さんは迷わず『お願いします』って言った。
そしてお母さんは僕をなでながら『大丈夫!ライムを50匹中5匹目の子にしてみせるから。絶対大丈夫!』って言ってくれたんだ。
だからぼくは負けない!
そう思ってそのお薬を毎日辛くても頑張って飲んだんだ。お薬を飲み始めて7ヶ月後の冬。
病院の先生から『寛解』って言葉をもらった。その時の事は今でもはっきり覚えてる。みんな凄く喜んでぼくの事をいっぱいなでながら『よく頑張ったね!』って言ってくれた。
病院の先生からは『5年後10年後のデータはまだないので先のことは分かりません。何かあればすぐに連れて来て下さい』って言われたんだ。それでも、ぼくは大好きな家族とこれからも生きるんだ!
本当は治せる薬を日本で早く作ってほしい。寛解じゃなくて完治できるお薬を!
ぼくは大好きな家族とまだまだこれから楽しいこといっぱい経験したいんだ!
ぼくは思うんだ。生きるってことは当たり前のことじゃないんだ。すごくパワーがいるんだ。普通に息をすること、ご飯を食べること、家族や友達と過ごすこと、当たり前って思ってる事がどれだけ幸せなことか…
早く、人間も動物も同じように助けられるそういう日が来る事をぼくは願ってる。
お互いを思う気持ち、痛みや苦しみを知ること、幸せを感じられること、生きてるから分かることなんだ。
気づいてないだけ、みんな精一杯生きてるんだ。いっぱいパワー使って生きてる。今日も明日も。
だからぼくは、今日も精一杯生きるんだ!
最後まで読んでいただきありがとうございます。この話はライム(すべて仮名)が寛解して数ヶ月後に記録として書いたものです。うちのこは2019年10月に発症し、2020年12月に寛解。ホントに奇跡的に『寛解』することができました。ある人の一言で『病院を1つだけにこだわる必要ないんじゃない?』この言葉で私たちは行動することができました。
かかりつけ→セカンドオピニオン→サードオピニオンにたどり着き今があります。それぞれの先生方も親身になって下さいました。3院目の先生がおっしゃった『5年後10年後のデータはない』この先の事はわかりませんが、1日1日楽しく過ごすようにしてます。
猫だけに限らず動物にもたくさんの病気があります。1日も早く1匹でも多くの動物の命が救われる事を願っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?