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2025/02/04 モヤモヤしたとき、どうする? 〜小さな勇気を出した娘の話〜


2025/02/04


まだ夜が残っている。
窓から覗く空は鈍く重たげで、やっと出てきた太陽と裏腹に、娘たちはなかなか布団から這い出してこれないようだ。今日は特に冷え込んでいるせいかな。

それでも、長女(小2)は少し早めに家を出た。
今日は学校で企画していた「時間割クイズ」のイベントがあるからだ。係の子たちと早めに登校して最終チェックをする約束なのだそうだ。

イベントは大成功!みんな楽しんでくれたようで、学童のお迎えで顔を見るなり、長女は誇らしげに話してくれた。

「でもね、時間割をちゃんと見てきた人にはすぐバレちゃったの!」

そこで終わらず、もうすでに次の作戦を考えていた。

「先生にお願いして、週の時間割表を空白にしてもらえないかな?って思ってるんだよね」

もう第二回を計画しているらしい。
楽しんでもらえたことを喜びながら、どうしたらもっと面白くできるかを考えているその姿勢に、成長を感じる。

小さな班の中の、大きなモヤモヤ


「ねえママ、今日、ちょっとモヤモヤしたことがあったんだ。」

自宅までの道を歩きながら、長女が静かに話し始めた。

新しい班のメンバーの一人が、好き放題やっていて「荒れている」らしい。授業中の班での取り組みにも参加しない。給食も自分で取りに行かず、周りには頼むので困っているという。

先日、仲の良い子が集まった班になった!と喜んでいたので私は面食らった。どうやらはじまりは最近ではなく、ずっとその子の行動が気にはなっていたらしい。

さらに話しは続き、今日の授業で我慢が限界だったという。「お友達の良いところ」を書く授業で、全員の紙に「むかつく」と書いたのだという。

モヤモヤした気持ちを抱えながら給食を食べていたけれど、どうしてもそのままにできなかった。

「それでお昼休みの時間割りクイズは他の子に任せて、相談員の先生のところに行ったよ。班の子と。」

どうにかしようと勇気を出して行動したこと、それはとても立派なことだった。

気持ちを言葉にする勇気。
担任の先生以外の大人へ目を向けられたこと。
一人ではなく友達にも声をかけたこと。

「話して、少しスッキリした。」

そう言って、ほっとした表情を浮かべていた。相談員の先生は、すぐに担任の先生とも話をしてくれたそうだ。

「先生、今度その子のお母さんとお話しをしてみるって。」

モヤモヤの正体は、“どうして?” という気持ちだったのかもしれない。

どうして、そんなことを書くんだろう?
どうして、班のことを無視するんだろう?

私は、彼女の勇気を讃えた。
「相談できる人を探して、話しに行って偉かったね」

楽しいはずの学校の時間が、“なんで?” に塗りつぶされるのは、長女にとって苦しかったのだろう。
それでも、彼女は自分の気持ちと班の雰囲気を大事にして、相談するという行動を選んだ。

子どもたちの世界もまた、ひとつの小さな社会だ。

親としては、話を聞くことしかできないかもしれない。でも、自分の違和感を無視せず、ちゃんと大人に伝えられたこと。それは本当にすごいことだと思う。

家族が味方でいること


一緒に話を聞いていた次女も、「ひどすぎー!」と何度もいい、「ちくちく(ことば)はダメなのに!」と怒っていた。

その言葉に、長女は小さく頷く。家族に話をすることで、「味方がいる」と感じられたのかもしれない。

学校では先生に、家では家族に。自分のモヤモヤを安心して話せる場所があるというのは心強い。

「でも、ちゃんと先生に話したから、何かが変わるかもしれないね。」

誰かがモヤモヤしていると、家の空気も変わるように。小さな班の中でも、イライラを抱えた子がいれば、空気は変わる。

子どもだからこそ、一歩を踏み出すのは難しいこともある。長女が動いたことが、何かを変えるきっかけになるといいなと思った。その空気が少しでも変わっていくことを願う。

そして、何よりも、自分の気持ちを大切にできたことを、誇りに思ってほしい。

「よく頑張ったね。お疲れさま。」

みんなが幸せになりますように


私はもうひとつ考えていた。
「荒れている」と言われた子のこと。

その子のことを知っていたのだが、名前と行動が合わなくてピンと来なかったのだ。

どうして荒れているのか、理由はわからない。明るく挨拶が出来る子だし、妹に優しく接している様子を目にしたこともある、困っている子に声をかけていた場面も。モヤモヤやイライラの裏には、何かがあるはず。そして、それはきっと子ども自身では解決できないことなのだろう。

「むかつく」と書かれた紙の裏側に、その子のどんな気持ちが隠れていたのだろう。

周りの子どもたちが我慢する必要はない。それでも、その子自身もまた「助けが必要な子」なのかもしれない。

大人が関わることで、何かが変わるきっかけになってほしいと思う。それもいい方向へと願うばかりだ。

誰かを傷つけたいわけじゃなく、ただみんなが気持ちよく過ごせるようにしたい。長女がそんな優しさを持っていることが、何よりも嬉しい。

「困ったときは、誰かに相談していい」
「一人で抱え込まず、動くことで何かが変わることもある」

私たち大人も、きっと同じ。
悩みを抱えたとき、それを誰かに話すことで気持ちが軽くなることがある。そして、相談することで状況が変わることだってある。

学校でも、家庭でも、職場でも。
どんな場所にも、モヤモヤする瞬間はあるから。

でも、それをただ溜め込むのではなく、言葉にできること。小さな勇気が、少しずつ世界を動かしていくのかもしれない。

あなたの周りに気にかかる誰かはいますか?

もし、そんな気持ちに気づいたら。ちょっとだけ、寄り添ってみることで何かが変わるのかもしれませんね。

明日は、今日より少しでもいい日になりますように。


冒頭の「係のイベント」について
触れた記事はこちら↓

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MaRu(まる)|早起きを楽しむワーママ     
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