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2025/02/08 本気だからこそ、流した涙 〜乗り越えていく力〜


2025/02/08

窓から差し込む柔らかな日差しが、教室の床に優しい影を描いていた。

授業参観の朝。私は教室の後ろで、そわそわ動く子どもたちの背中を見つめていた。

「お腹を空かせた小鳥が、
ぐみの木の実をもらいにきました——」

道徳の時間。
教室に響く先生の声に、子どもたちが少しずつ物語の世界に引き込まれていく。

見返りを求めず、嵐の日も病気のリスに実を運び続けた小鳥の話。「誰かのために」という言葉が、教室の空気をそっと温めていく。

「小鳥はなぜ、嵐の日でもリスに実を届けようと思ったのか?」

次々と上がる小さな手。その一つ一つに、確かな思いやりの芽生えを感じた。

「早く元気になって欲しいから!」
「助けたいから!」

授業の残りがあと5分となり、まとめに入っていく。

「誰かのためを思って、見返りを求めずに優しい行動をすること」

それが本当の「親切」なのではないか。子どもたちが意見を出し合いながら、そんな結論に辿り着く姿に、私の目が熱くなる。

優しさって、誰かのためのようでいて、実は「自分の心を満たしてくれるもの」でもあるんだろうなと一人腹落ちした。

「0歳のころの自分」って、どんなだった?


次の授業では、0歳の頃の写真を使って「私は誰でしょう?」クイズが行われた。
みんなが赤ちゃんの頃の写真を見ながら、「この子、誰だろう?」と大盛り上がり。

「今の顔と違う!」「今とおんなじ!!」

平均的な新生児のサイズの人形を抱っこしながら、「こんなに重かったの?」と目を丸くする姿も印象的だった。

きっと、みんなの中で「自分にもこんな時があったんだな」という実感が少し湧いたのだろう。

名前の由来を発表する時間もあり、それぞれの「親の願い」が込められたエピソードを聞いていると、なんだか胸がじんとする。

自分の名前が、ただの“呼び名”ではなく、大切に選ばれたものなんだと気づくのは、きっと嬉しいことだろうと思う。

悔し涙と、達成感と。


そして午後——。
チアダンスの発表会。

練習では完璧だった長女が、本番でミスをしてしまい、悔し涙を流した。座席に戻って震える肩にたくさんの思いが詰まっているのが分かった。
隣で肩を摩ってあげられないのが、とてももどかしい。

「振りが飛んで、パニックになった…」

そう落ち込む姿に、どう声をかけるのがいいだろうかと考えた。

「ミスしないことが大事なんじゃなくて、ミスしても立て直せるようになることが大事なんだよ。」

そう伝えると、少しだけ顔を上げた。
現に彼女はステージ上では、笑顔で踊りきったのだから、上出来だ。次までこの悔し涙を忘れなければそれでいい。

次女は、とても満足そうな顔をしていた。
「側転も上手にできた!笑顔も、がんばれた!」
うんうん、それも大事なこと。

結果よりも、自分で「がんばれた!」と思えることが何より素敵なことだよね。

悔しさも、経験のひとつ


悔しいと思えるほど、本気で取り組んだからこそ。
次に向けて、またがんばろうと思える!

ミスをしないことがすべてじゃない。
大事なのは、そこからどうするか。

完璧な一日なんてないように。
きっとそれぞれの場面に、かけがえのない学びが隠れている。

あの涙がいつか自信に変わる日がくると信じて、毎日練習していくしかないのだ。

今回の涙も、絶対に次への一歩につながる!

見守ることしかできないのだけれど、そう信じて、また応援していこう。


あなたにも、悔しさから学んだ経験はありますか?
それがいつか、「あの時があったから」と思える日が来るといいですよね。

こんな記事を綴っています↓


最後まで読んでくださってありがとうございます!
ふとした日常の中にある、心がほっとする瞬間をこれからも綴っていきます。では、また!

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MaRu(まる)|早起きを楽しむワーママ     
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