ライザのアトリエ2 感想
先日のニンテンドーダイレクトでライザ3が発表されてその関係で2が半額になっていたので、今更ですがやりました。ちなみに前作ライザ1はクリア済みですが、2年程前の話なのでまあまあ忘れてます。1の内容については割と適当なこと言ってるかもしれませんが、覚えている限り頑張ります。難易度は1も2もノーマルです。あと他のアトリエの過去作もちょいちょいやってます。
〇メインストーリー
この記事を書く前に他の人が書いたライザ2の感想記事をいくつか読ませてもらったのだが、メインストーリーに関しては総じてまあ不評だった。僕も例にもれず微妙だったなあと感じていて、特に終わり方がよくなかったと思っている。中~終盤あたりから氷結の魔女や薬師といった伝承絡みのことが少しずつ分かり始めてきてようやく盛り上がってきたかと思いきや、それらの謎を全部ぶん投げたまま唐突に終ってしまった。かなり唐突かつ不完全燃焼気味の終わり方だったので、初見でエンディングを見たときはよっぽどマルチエンディングじゃないかと疑った。で、おそらく全ての遺跡の探索率を100パーセントにすると真エンディングに行けるんだろうなぁとか想像していた。そんなことはなかった。遺跡関連の謎がほとんど宙ぶらりんのまま終わってしまったので、実質ライザ2のストーリ全体としてのテーマは「フィーとの出会いと別れの話」という事になるのだろうけど、如何せんフィーの可愛さがわからなくて「正直どうでもいいなぁ」とか思ってしまった。~フィーという生き物シンプルに不気味で、可愛がってるライザ達の気が知れない…
ライザ3で今回の伝承関連の話をうまいこと回収してくれることを期待する半面、もう引っ張らない方がいいような気もしていて、シリーズものシナリオのジレンマのようなものを感じている。
※余談だが、開発インタビューで制作陣が「ライザの母性を感じて欲しい」という旨の発言をしていたらしく、方向性の違いのようなものを感じてしまった。
〇サブストーリー(キャラクター関連)
メインストーリーとは打って変わって、こちらはライザ1の続編としてかなりいい出来だったように思う。個人的には特にクーケン島4人組がうまく描かれていたと思っていて、終始「わかるわかる」といっていた。タオの背が伸びているのも、クラウディアが手紙の山を送っているのも、レントがやさぐれているのも、ライザが一番変わってないのも全て「解釈一致」という感じだった。(「いかにして承認欲求と折り合いをつけるか」がレントというキャラクターのテーマだと思っていたから、旅がうまくいっていなかった理由にも大満足。)メインキャラとサブキャラの中間みたいなボオスも丁寧に描かれていたと思う。ライザ3では満を持してパーティインするらしいので楽しみ。キロとの再会が見れるといいね。
〇システム面 戦闘以外
戦闘以外のシステム面に関しては概ね満足だった。早い段階でワープを解禁してくれるし、全体的にロードも短くてサクサク進めた。特に水中に行くのにロードや暗転を挟まずにそのままジャバジャバ泳げるのは快適だった。各キャラクターのイベントも顔アイコンで居場所を表示してくれるので、いちいち探さなくていいのも〇。遺跡探索がテーマになっているだけのことはありマップは広めだが、ライザはそこそこ足が速くて助かった。フィリスお前足遅すぎ。調合は個人的には不思議シリーズのパズル式の方が好きなんだけど全然許容範囲。ただ前作同様妥協なしの装備を作ろうと思うと、ステータスを極限まで盛ったインゴット各種を用意したうえで、初期装備から調合しなければならないのは相変わらずで、完璧主義者には辛い仕様がしっかりと継承されていた。とはいえシステム面は総じてシームレスで快適だった。唯一気になったのが、地図にマップの高低差を表示してくれないところ(ソフィー2でも同じことを思ったが)。地図上で通れると思っていたところが実際行ってみると通れないという事がちょいちょいあった。
〇中和剤ループ
今作は中和剤がとても強く、各色とも効果2に自身の素材となれるカテゴリ付与がついており、それだけで序盤から簡単に中和剤ループができるようになっている。(これだけでもうライザは錬金術の天才なんじゃないかと思う)。前作でお世話になった「ゼッテル→旅人の水珠ループ」も健在で、特性の移動やレベル上げはとても楽だった。素晴らしいので今後のシリーズでもぜひ継続してほしい。
〇戦闘システム
ざっくりと説明すると、前作のコマンド+アクションみたいな戦闘システムを続投し、それをベースにCCやタクティクスレベル(以下TL)の仕様を変えて改悪した、という印象を受けた。
TLは前作ではAP10を任意のタイミングで変換できたが、今作では一定量スキルを使うと自動で溜まるように変更。CCは初期値が0に変更(ストーリーを進めると少し増える)。APを一定量消費することで、こちらも自動で溜まるようになった。大雑把なバトルの流れとしては「通常攻撃でAPを貯める→APでスキルを使いCCを貯める→CCでアイテムを打つ」という感じになる。アイテムの使用を制限されてしまっている関係上、逆にこれ以外の戦術が取りづらい。さらにアクションオーダーである程度行動を指定されてしまうので、ほんとにシステムに意図された動き以外が難しい。複雑に作りこんだ戦闘システムが寧ろ縛りになってしまい、プレイヤーの行動の自由度を下げているような印象だった。(コア調整解禁後は多少マシになったものの)
また、アイテムがある種必殺技的な立ち位置になってしまい、使用機会が減ってしまったのも個人的にはマイナスポイント。アトリエはアイテムの調合が面白いゲームだと思っているので、縛りなしでガンガン使える方がアトリエのゲーム性が出ているような気がして僕は好き。あと新要素のガードはせわしいだけだった。
と、ここまでさんざんディスってきたわけだけど、特性とか考えながら調合したオリジナルのアイテム使うバトルの楽しさは今作でも健在。敵のブレイク中等に溜め込んだAPやCCを一気に使って大ダメージを出せるのも、爽快感があって気持ちよかった。(この「溜め」の感覚はブレイブリーデフォルトとかに近い気がする。)
元々はこの後に使っていたパーティについても書くつもりでしたが、長くなりすぎたので別記事に分けることにしました。↓
〇遺跡探索
多分今作随一の問題児項目。これに比べればちょっとメインストーリーがおざなりだったことなど問題にもならない。欠片が遺跡に入ってから即見えるようになるわけではないので、結局同じマップを2~3週しなくてはならず、シンプルに面倒だった。遺跡1つにつき欠片の数が30個ほどあるので、純粋な作業量もそこそこ。如何せん欠片の量が多いので内容を一つ一つ読むのも面倒で、推理パート?も文章どおしの共通点を探すだけの作業になってしまった。プレイヤーにも一緒に推理させるという方針自体はよかったと思うけれど、無駄に負担が重くてそれがうまく機能していないように思えた。最初のミッションみたいなやつを撤廃して欠片を遺跡突入と同時に見えるようにして、かつ数を減らせばもうちょっと楽しめた気がする。あと一通り謎を解いた後に、その遺跡で分かったことの総括のようなものを入れてあげると親切かなぁと思った。(方法は例えば紙芝居形式とかムービーとかなんでもいいと思う)
〇音楽
アトリエシリーズではもはや恒例なのだが、今作も素晴らしいの一言に尽きる。特に通常戦闘曲の「芒種、鼠黐の薫風」「白霧、荻の上風」、エンディング曲の「Hands」あたりがお気に入り。
youtubeのリンクを貼っておくのでよかったら聞いてみてね。
〇CCの増加基準について
重箱の隅をつつくような細かい話ではあるけれど、プレイしていてちょっと気になったので。今作のバトルではCCは非常に重要な要素なので、「どのスキルを使ったらどのくらいCCが溜まるか」を考えて行動を選択したいのだが、CCが1溜まる基準が曖昧でエンディング後までよく分からなかった。ゲーム内のヘルプを見てみると「CCは一定量スキルを使うことで増える」みたいなことが書いてあるのだが、その「一定量」が具体的にどのくらいなのかがさっぱり分からない。同じ敵に対して同じスキルを使っても、「さっきは増えたのに今度は増えない」みたいなことがあったり、複数のスキルをつかってその合計消費APを合わせてみても、組み合わせによって増えたり増えなかったりした。クリア後に「ライザ2 CC増加 基準」でGoogle先生に聞いてみたけど、どのサイトも「スキルを使おう」「コンボを使おう」的なゲーム内のヘルプと変わらないことしか書いてなくて、明確な基準はよくわからずじまいだった。
体感でのなんとなくの傾向として、
・消費APが重いスキル程、CCが溜まりやすい
・ストックしているCCが多い程、追加のCCは溜まりにくくなる」
・コンボでスキルを使うとCCが溜まりやすい(単にたくさんスキルを打っているってだけかも?)
・単純に〈使ったスキルの回数〉というわけではなさそう
・スキルごとに〈CCチャージポイント〉的なものが設定されていて、それの累積式っぽい?
どうもこのあたりの要素が関係してそうだぞ、という事が朧げに分かった。だから実際の戦闘では、上記の基準をなんとなく当てはめてつつ「そろそろ溜まりそう」「いや、まだかな~」とか言いながら適当にやってた。
全て数値化して可視化しろとは言わないけど、せめてバトル中はゲージか何かでふんわりと確認できるようにはして欲しかった。
〇総評
ここまでまあまあ文句ばかり言ってた気がするけど、そもそも僕は調合×バトルというアトリエシリーズの根幹が好きなので、多分ここまで読んでくれた人が思っているほどこのゲームに悪い印象は持っていません。100点満点でいうなら60~65点くらい。なんだかんだで多分3も買います。気が向いたらまたnoteに感想を書こうと思います。もし書いたら改めてこの記事と見比べてみても面白いかもしれません。
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