りつ

20代のオタクによる主題がとっ散らかった雑記帳。ノベルゲームとRPGと百合ゲームが主食…

りつ

20代のオタクによる主題がとっ散らかった雑記帳。ノベルゲームとRPGと百合ゲームが主食。たまに音ゲーもやる。他の趣味は麻雀とギター。

最近の記事

悠長

明日は来ると思う。 むしろ来ないと思う方が不自然だ。 例えば突如として全てを飲み込む大洪水が起きたり、頭上で核爆弾が炸裂したり…そういった類のことは恐らく起こらない。ましてやノストラダムスの大予言が四半世紀の大遅刻でいきなり的中したりなどしないから大丈夫だ。明日も新しい24時間を受け取れる。まずそう思っていいはずだ。そうだろう? そんな盤石な明日の明日だって同じくらいの盤石さでやってくる。 そうでないとおかしくはないだろうか。別段明日になったからといって、大洪水が起こる

    • 夢現ReMaster 感想

      言語化によるアウトプットよりゲームのプレイ(インプット)に時間を割きたい気分なので、今回は手短に。前書きもカットで。 〇ゲーム制作モノとして 本作をゲーム制作物として見るならば、文句なく面白いと言っていいだろう(少なくとも、ゲーム制作×百合という似たようなプロットをもつNEWGAMEより出来がいいことは筆者が保証する)。ゲーム制作における裏話や、ゲーム業界特有のあるある話が随所に盛り込まれており、それをギャルゲーらしいライトな筆致で上手くシナリオに混ぜ込んである。なので、

      • 白衣性恋愛症候群RE:Therapy 感想

        steamのオータムセールで半額になっていたのを機に、前々からいつかやりたいと思っていた白衣性恋愛症候群をプレイした。続編であるところの白衣性愛情依存症は既にプレイ済みで、自身のゲーム体験としては続編から本作に戻ってくるような形となった。両作は世界観に繋がりこそあるものの基本的に話としては独立している為、発売順通りにプレイしなくとも大筋の理解に大して支障は無かった。ただ愛情依存症は、舞台である帝都看護がなぎさ先輩の出身校だったり、癒しの手絡みの話が登場したりと、恋愛症候群を先

        • 早咲きのくろゆり プレイ感想

          久しぶりに百合ゲームがやりたくなったので、最近steamでリリースされたという「早咲きのくろゆり」をプレイしてみる事にした。メーカーは1000‐REKA(センレカ)というところで、恐らく本作がデビュー作の新興メーカー(公式Twitterには「ユニット」と書かれていたが)だと思われる。難易度はカジュアル(一般的なノーマル相当)でプレイした。エンディングまでのプレイ時間は13時間強。コンパクトにまとまっているが物足りなさは感じず、思い付きでプレイするには程よいボリューム感だった。

          Clover Day's プレイ感想

          先日ALcotのClover Day'sを全ルート読了したので、記憶が薄れないうちに感想をしたためておこうと思う。 シナリオの大枠としては学園ものの王道キャラゲーといった風情だが、そこに攻略対象全員が幼馴染かつ作中に双子3組(シナリオの過程で後出しで分かるものも含めると5組)という斬新な設定を組み合わせている。攻略対象のヒロイン6人は全員が幼いころ同じ仲良しグループに属しており、それぞれがいわば相互幼馴染である。つまり、各ヒロインは主人公にとってのみの独立した幼馴染というわ

          Clover Day's プレイ感想

          鍵を隠したカゴのトリ 感想

          FANZAセールのお好きな3本3000円セット(安!)の数合わせとして購入。本作を選んだ理由は綺麗な絵柄とミステリ的要素との組み合わせに惹かれたから。Cabbitの作品はこれが初プレイで、何なら今までメーカーの存在すら知らなかったので、そういった意味ではやや冒険的な購入となった。 攻略順は、夜→伊鶴→みおん→透子。 (プレイ後に振り返ると一応ミステリ的な推奨攻略順は、みおん→伊鶴→夜→透子だと思われるが、正直大差ない。) 本作品は大きく分けて、ビジュアル面(立ち絵CG等

          鍵を隠したカゴのトリ 感想

          蛇足 感想

          以前Chrono boxをプレイして、シナリオ上のミステリ的要素を鮮やかに解決しつつ全体としての無駄の少なさに驚かされた。そんなわけで、シナリオライターである桜庭丸男氏の他作品をやりたくなったので本作購入することに。前作にあたるらしい「駄作」については未プレイ。 本作はプレイ前の第一印象としては、不穏な空気とグロさで魅せるインパクトとスプラッター的要素を主軸においた作風のようにも思えるが、そんな第一印象はプレイ後にかなり変わった。それらは作品に付随している要素の一つでしかな

          蛇足 感想

          ドーナドーナ感想

          アリスソフトのドーナドーナをクリアしたので、自身の忘備録を兼ねて少し記録。エロゲの類は今まで大体50本くらいやってそうですが、アリスソフトの作品はこれが初プレイ。 雑評価 90点 期待以上に面白かった。独特の世界感を持ちながら、RPGとしてもエロゲとしても楽しめる良作。倫理の欠如にさほど抵抗がない人は楽しめるのではないか。下記項目ごとに詳しく記載。 〇シナリオ・世界観 舞台の亜総義市は巨大企業に牛耳られ、市民の大部分は思想的に洗脳されておりその自覚さえ無いというディス

          ドーナドーナ感想

          矛盾しあう諺

          まだ小学生くらいの幼い時分、国語の授業で学ぶ諺というものに得も知れぬ違和感というか、ある種の胡散臭さのようなものを感じていた。ある時は「大は小を兼ねる」などと言っておきながら、同時に「過ぎたるは猶及ばざるが如し」などと嘯く。ペテン師もかくやという二枚舌。これでもかという程わかりやすい矛盾に、幼いながら騙されてなるものかという気持ちがあった。そんなわけで、諺なるものをわざわざ授業の時間を使ってまで学ぶことにどこかバカらしさを感じずにはいられなかった。 時は流れて、年齢と共に様

          矛盾しあう諺

          シュレディンガーの人生

          量子力学の分野に「シュレディンガーの猫」という有名な思考実験がある。 学問的に厳密な説明になっているかはさておき、それは大雑把には次のようなものだ。 この思考実験の作成者であるシュレディンガー氏によると、この問いの一応の解答は、「観測者が箱を開けるまで猫の生死は確定していない」ということになるらしい。氏曰く、箱の中の状態は猫が死んでいるという事象と猫が生きているという事象が重なり合って存在しており、観測者が中を確認することによって2つの事象が収縮する。猫の生死はそこで初めて

          シュレディンガーの人生

          最高のサブカル体験

          ゲームでも本でも何でもよいのだが、ストーリーを楽しむタイプのサブカル作品は初見の状態で接するのが一番楽しいと思う。周囲の状況などから薄々察していることに比べて不意打ち的なサプライズの方が印象に残りやすいものだし、初めての体験はそれだけで自分にとって特別なものになるからだ。ともすれば、サブカルを最高に楽しむための理想的な状態とは、メタ的な事前情報を一切仕入れず、知識面において完全に「無」の状態で作品とのファーストコンタクトを迎えることではないか——みたいな事をふと考えた。 こ

          最高のサブカル体験

          エマニュエル・トッドの思考地図 感想

          「知的活動」とはどのような行為を指すのだろうか。恐らく頭を動かす行為だろう、という漠然としたイメージは誰しも持っていることだろう。通常の生活を送っているニュートラルな状態よりは集中の度合いが高く、何となく生産的なイメージだ。そして「活動」というからには、何らかの成果物(無形のものを含む)が残っていることが望ましい。「知的活動」とは概念としていささか抽象的で、明確に定義することは難しい。著者のエマニュエル・トッド氏はこの「知的活動」という行為は、①入力、②思考(創造/分析)、③

          エマニュエル・トッドの思考地図 感想

          Chrono Boxプレイ感想

          Chrono Boxは前々からプレイしたいと思っていて、ちょうどFANZAのウィンターセールで1500円になっていたのでこの機会にDL版を購入。特にストーリー面がよくできていたこともあり、購入から5日程度であっという間にCG全回収+TRUEエンドクリアまで漕ぎつけてしまった。感想文というよりは雑な個人用のメモ書きに近いが、お付き合い頂けたらと思う。 プレイ時間:15時間程度 雑評価:85点 プレイ時間についてはゲーム内に確認できる場所が無いため、正確なところはわからず。1

          Chrono Boxプレイ感想

          一度諦めたイラストをもしかしたら描けるかもしれないと思ってしまった

          少しだけイラストの練習をしていた時期がある。していたなので過去形だ。練習しようと思った理由は「何者かになりたかった。その中でイラストは(オタク気質の人間にとって)身近なものだったから」といったごくありふれたワナビー的動機であった。そういった動機からか、自分の中にはやるからには「上手く」描きたいという意識が確かにあった。描いてていたジャンルは王道も王道、ゲームやアニメなんかでおなじみのいわゆる「萌え絵」だ。特に非現実的で綺麗めな画風(例えばゴスロリとかの系統。それだけがやりたか

          一度諦めたイラストをもしかしたら描けるかもしれないと思ってしまった

          BLUE REFLECTION TIE/帝 プレイ雑感

          BLUE REFLECTION TIE/帝をプレイ→クリアしたので、忘備録として雑感をメモ。難易度はノーマルでプレイ時間は25時間ちょい。ちなみに幻(前作)は未プレイで、澪(アニメ)も未履修なので、シリーズほぼ完前初見と言っていい状態でプレイした。 以下ネタバレあり。 ○メインストーリー 心理描写や人間関係が丁寧に描かれていたのが印象的で、ほどほどに謎もあり全体的に面白かった。基本的に学校開発で記憶想起→ココロトープ攻略の繰り返しなのだが、トープ内で分かる過去の記憶や、

          BLUE REFLECTION TIE/帝 プレイ雑感

          充実した時間

          「充実した時間とはつまりフロー状態で過ごした時間であり、充実度合いはその深さである」という僕の持論がある。 ここでいう「時間」は月や年単位の長期的なスパンの話ではなく、精々半日〜数時間程度の短期的なスパンでの時間だ。話を進める前に「フロー状態」という概念についてざっくり説明しておこうと思う。フロー状態とはある物事を行っている時、そのことに完全に集中してのめりこんでいる精神的な状態のことだ。感覚としては「忘我状態」や、スポーツ選手などが用いる「ゾーン」といった表現が近いかもし

          充実した時間