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『涼宮ハルヒの劇場』を読んで※少しネタバレあり
こんばんは。11/29に発売されたハルヒの新刊『涼宮ハルヒの劇場』を読み終わりましたので、個人的な感想などを投稿したいと思います。ネタバレも少しありますので、まだ読んでいない方はご注意ください。
今回は4章からなり、1章と2章はかつて『ザ・スニーカー』に掲載されていたようです(私は読んだことがありませんが)。それに対して、3章と4章は書き下ろしのようです。つまり、2章以降の続きを作って、今回1冊の本にまとめたということだと思います。
1章から3章に関しては、「SOS団のメンバーが、ゲームや映画の中のような世界に紛れこむ非日常の物語」という感覚で読めばいいと思いますが、個人的には4章の内容がかなり難しかったです。というのも、嫌いな科目である世界史と物理のダブルパンチで…、ちょっと頭が痛くなりかけましたね(笑)。
「内容が難しい」ということに関しては、前作の『涼宮ハルヒの直観』の「鶴屋さんの挑戦」を読んだときにも似たような感覚がありました。「鶴屋さんの挑戦」では、私はミステリー小説に関する知識がないので、読んでいてあまりしっくりこないことも多かったです。ただ、作者の谷川さんご自身が、相当ミステリー小説が好きなのだろうということが伝わってきた気がします。
今回に関しても、谷川さんは古代ギリシャとか、そのあたりの歴史がお好きなのかな?という感じですね。あとは量子力学とか、そういうのもお好きなのかな…?過去の作品でも、たとえば「ミステリックサイン」や「ワンダリング・シャドウ」などで少し難しい単語も出てきましたが、今回はそれらよりもずっと難しかった気がします…。
谷川さんを悪く言うつもりはありませんが、正直なところ、「驚愕」までですべての力を出し切ってしまったのでは…?と思わずにはいられません。ネタ切れとも言えると思いますが。「驚愕」以降は、谷川さんが個人的に興味のあるジャンルのネタを、ハルヒたちに絡めるストーリーになっている気がします。これについては、またあとで述べます。
そんな4章ですが、難しい単語が多くて読みにくいと感じたものの、最後の方はいつものハルヒシリーズらしい展開になってきました。少しネタバレすると、今回のストーリーは、時系列では「ライブアライブ」のすぐあとになるようですが、このときすでに別の宇宙勢力の存在がちらついていたようです。「雪山症候群」の前にすでに…。驚きですね。
さて、ネタバレはこのくらいにしまして、あとは個人的な願望(わがまま)を述べさせていただきます。
私は個人的に「消失」「陰謀」「驚愕」のような、SOS団の誰かしらの属性に基づいて起こる事件がすごく好きです。もちろん、宇宙的・未来的・超能力的要素の少ない短編(たとえば「ライブアライブ」「編集長☆一直線」「あてずっぽナンバーズ」等々)も好きですが、「驚愕」から10年以上経ったので、そろそろSOS団メンバーに何かしらの事件が起きてもいいのでは?と思ってしまいます。
そろそろ長門以外の宇宙人メンバーが再登場してもいいと思いますし、朝比奈さん(大)も最近出てきませんね。そもそも涼宮ハルヒシリーズは完結するのでしょうか…?確かハルヒの能力は有限なのですよね?ハルヒの能力がなくなれば、長門ら宇宙人メンバーたちは役目を終え、古泉一樹も普通の男子高校生となり、朝比奈みくるは未来に帰れるはずです。それで初めて完結するのでは…?(というか、してほしい!)というのが個人的願望です。
長くなりましたが、色々と書かせていただきました。わがままでごめんなさい。谷川さんの今後の執筆に期待していますし、次はどんなストーリーが読めるのか、気長に待ちたいと思います。
涼宮ハルヒシリーズ最高!!大好き。