ポケット大増殖/毎週ショートショートnote
あるところにそれは大層片付けの苦手な魔法使いが居た。
年中、書類やらインクやら薬草やらよくわからない材料なんかにまみれていた。そしてそれは年々、量を増やしていっていたのである。
本人は工房から出ることがないため問題はないと感じていたが、事態を重く見たのは工房を貸している学園側であった。
そしてついに一ヶ月以内に片付けができなければ工房を追い出すという勧告が出され、工房が惜しかった魔法使いはやっと重い腰を上げたのだった。
しかしながら片付けという概念が欠如していた魔法使いはその