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白銀聖闘士(シルバーセイント)になりたかった


シルバーセイントの
白鯨座(ホエール)のモーゼスになるのが
将来の夢でした

利発そうな子でした


子供の頃、少年ジャンプで
聖闘士星矢(セイントせいや)
という漫画をやっていた

夢中になって読み
かつ憧れ
KBS京都の再放送アニメ枠を
かかさずチェックし

テレビにダブルラジカセを押し付けて
はじめの歌とおわりの歌を録音して
カセットテープのツメを折っていた

(弟は黙らせたが『ただいま~』って母親が帰ってきたのと、ちょうど豆腐屋が来やがったのとで二回録音をし直した記憶がある)

さてこの聖闘士星矢

昨今のアニメブームで海外でも人気なようで

YOUは何をしに日本に来たんですか?と
空港などで外国人に問う趣旨の番組等でも

『聖闘士星矢ノオフ会ニ来マシタデスヨ』
とかスペイン人がゆっていた

そらまあギリシャ神話がモチーフだから
あっちでも人気出るよなぁと思う

美形キャラだらけで
ゴールド・シルバー・ブロンズって
キラキラした宝石要素もあって
しかも変身する

そら流行るぜ
流行らんならんぜと思う


最近ハリウッドで実写映画になって
千葉真一の息子が主演したりしてたが
まだまだこんなもんじゃないぜと思う


そして何よりクロス(聖衣)だ


ジャンプコミックの巻末には毎回
車田正美先生の描いた
装着分解図が載っていて
えぐい事に作品に登場したセイントは
ほとんど全て網羅されていた

尾っぽのとこが外れて肩のパーツになる
とかが細かく記されていて

あんたバンダイの商品開発の人なん?
と聞きたくなるほどの緻密さであった

そしてこのクロスのオモチャが
まぁ羨ましくて羨ましくて
欲しくて欲しくてしかたなかったのだ

記憶は定かではないが
当時、ひとつ数千円はしたのではないか


金持ちの友達の家に行くと
そいつの妹のひなまつりのお雛様の横に
なぜかキグナスやフェニックスが割り込んで
赤いフェルトの絨毯を踏みしめて立っていて
『すげー!』と叫んだものだった
(なにがスゴいのかは全く分からんけど)



当時の小学生はみんな
殺し屋のスナイパーがビルの屋上で
ジュラルミンのケースを開け
ライフル組み立てる時みたいな真剣さで
聖闘士星矢の組み立てと向き合っていた



お気に入りの聖闘士を箱から出して
クロスを装着させてお披露目するのは
ハレの日のイベントだった

だから雛祭りと意味は全く同じで
俺達は聖闘士を雛壇に並べ
おだいり様とアンドロメダ瞬を闘わせ
そこんちの妹を泣かし叱られていたのだった

あの頃の事を思えば
今の若い子らが
ポケモンに夢中になってるのを見ても
なにもゆえんよなぁと思う


調べたらゴールドクロスの12体セットが
95000円で売っていた

まあ納得の価格である
するする
まぁそんくらいはするよねと思う

これを分割で買って
毎月一体ずつその月の黄金聖闘士が
送られてきたら

その一年間はもはや
『勝ったも同然』である
(何に勝つんかは全く分からんけど)



あとキカイダー01にもなりたかった



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