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20240518 沖縄へ㉓


コザには不思議な標識がある

まっすぐ行った先に
何があるのか書かれていない

ずいぶんおかしな標識だ

この先に何があるか
知らない者などいないというのに


ためしにまっすぐ行ってみる

日本の行き止まりがあった

ゲート2 嘉手納境界線


こっちから中へは入れないが
中からはうじゃうじゃと出てくる


基地から遊びに出てゆく米兵達がまた四人

Uターンして
米兵たちと同じルートで歩いてみる


基地を出て最初に出てくる看板は
タトゥースタジオだ


パブやクラブが立ち並んでいる
さすが週末だけあって凄い喧騒だ


とびきりガラの悪いとこに来た

ははは
気分は丸山ゴンザレスやね


タバコを道で売る中近東風の男
日本人の俺の顔を見て慌てて商品を隠した

まあ俺はもう禁煙してから十年ほど経つので今さらタバコを買おうとは思わないのだけど

しかし最近のタバコは昔のタバコとはずいぶんパッケージが違うんだなあと思った



地下へ通じるクラブの入り口
屋台のアメリカ人三人組

黒人の若い子と
ピッペンみたいな温和そうな黒人と
無表情なエミネム風の白人


黒人の子に『ジャークチキン!』と叫ばれた

看板を見ると値段がドル表記だ

『俺ドル持ってないよ』と言うと

『イェンも大丈夫よ!』やって

うん、知ってんで
ここ日本やからな


しかし昼間通った道とは思えへんな、。

それぞれのクラブが爆音

そもそものボリュームが日本とケタ違い
文字通りのケタ違い

その結果、一帯が巨大なフェス会場のようだ

根本的に人種が違う
生き物が違うよなあ

民度が低いから爆音で音楽をかけてるんでなく

そもそも週末はパーティーするもので

パーティーする時に
音楽のボリュームを気にするとか
そういう発想がそもそも無いんやろな、、、


マンモスと鼠が同じ洞窟で暮らしたとして
マンモスが鼠を偶然に踏み潰したとしても
それがマンモスの悪を証明する事にはならない
下手をすればそこに居た鼠の方が責められる

でもマンモスに悪意があろうがなかろうが
鼠の恐怖と危機も何ら軽減はされない



ゲート通りから少し入ると
普通の居酒屋もちらほらある

キャバクラのキャッチのお兄さんと世間話

外人さんは主にゲート通りや
パークアベニュー通りで呑むそうだ

そして日本人は『中の町』という隣のエリアで呑む人が多いとか

中の町の方は日本人向けの居酒屋やスナックが多いらしい

まあ確かに外人さんはお通しの出てくる居酒屋とか別に行きたないやろし、日本人はパブで踊りたいとかあんまり思わんもんな、、、


日本人な俺は居酒屋に入ってみる

居酒屋サバニ


もずくにタコ
ふーいりちゃーも、まるで肉のように旨い


そろそろエンジンかけましょか
日本車はアメ車より性能ええんすわ
じき追い付いたるし待っとけやコザ




道端で気のいいお兄ちゃん達と目が合った

『イエーイ!』てゆうから
『イエーイ!』て返した

隣に座ってみたら何か英語でカチャカチャゆうてきたから『イエス!アイム・ニンジャ!』てゆうてみたらバカウケした


Graciaに入店

隣には濃いサングラスかけて虚空を睨んでる
トラビス・スコットみたいなお兄さん

夜にサングラスかけたら暗いやろうに

ハロー!と声をかけて
目の前でテキーラを二杯あおってみる

ナイストゥーミーチューと言うと
眉を上げて少しだけ笑ってくれた

しかし、どこもかしこも爆音だ

店を出てまた歩く

ビシッと軍服を着て帽子も被った三人組
先頭は女性兵だ
背筋を伸ばして規律正しく行進してゆく

学級委員・風紀委員の見廻り活動って感じ


歩道のど真ん中

ターミネーターのような氷の表情で
クールな顔で仁王立ちしている青年

ハローと声をかけてみると

ぐっと眉間に皺を寄せて
空気を張りつめさせてから

『よろしくねー』と日本語で返してきた

外人は役者やねえ
絵になるよなー


バーWELCOME

米兵のジョージさん(仮名)と意気投合

テキサスから来たらしい

YouTubeで日本語を勉強したとの事

お互いに下手な日本語と下手な英語を駆使して色々とお喋りができた

日本人の本州と沖縄の関係がアメリカ人にとってはアメリカ本土とハワイの関係だとか

日本の関西弁みたいな感じで、テキサスの人がニューヨークに行くと『あぁ、あいつテキサスから来たな』って訛りでバレるとか

色々とりとめのない話ができて楽しかった

ジョージさんは空軍特殊部隊の少佐さん
さすが階級が上の人は人間ができてるなぁ、、

コザで出逢った最後の外人さんが
この人で良かった



バーを出て更に千鳥足でふらふら

めん匠のカレー
コザの定番の〆め飯らしい

おお!黄色いカレーライス!

うわっ、しみる!うまい!

片栗粉風の
カレー粉風の
昔ながらのカレーライス
最高でした



三線弾きの流しのおじさん

喜納昌吉の『花』を演ってくれたから
カンカンに五百円入れた

通りがかりのお兄さんもお金を入れていった




最後の画像は午前三時
ゲート通りはまだまだ眠らないみたいだ






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