握りしめて離さない
今月は、週末に卓球の試合が続いてあった。
前日に熱が出た。
コロナの検査をした。
抗原検査で陰性。
しかし39度まで上昇。
再度NEAR検査で陰性。
熱があるまま本人は朝7時に家を出て試合出場した。
ダブルスはシングルスよりも難しいとされている中、結果ストレート勝ち。
途中、目をぎゅっと瞑りながらも再び開いた瞳は、卓球の球を見ていた。
2日間の試合を終え自宅に帰ると、39度を超えていた。
文化祭、中間テスト、試合、試合と立て続けであった中でも、卓球の練習をかかさなかった。
平日に多い時は8時間の自主練。これを試合が終わってもなお続けている。
その後、勉強。
1日って24時間だよね?とわたしの頭がバグる。
ゲームよりも友達よりも彼は好きなものを見つけた。卓球が大好きだ。
2、3時間じゃ足りない。足りないんだ。
彼は離さなかった。
怪我をしても、熱が出ても、卓球のラケットだけは離さなかった。
倒れそうになりながらも、必死で戦った。
掴んで離さなかったラケットには、チームの笑顔と団体戦の3位が、本人の自信と悔しさについてきた。
悲しい時は判断力が落ちる
怒っている時は攻撃的になりやすい
彼はどちらにもならなかった。
正確な球を、彼は打ち続けた。
顔色ひとつ変えずに。
彼は全てを離さなかった。
本日はドクターストップにて休み。
彼にとっては、勉強の時間が多くなる予定に変更!だそうだ。
彼は1秒前は過去と言っていたが、『今』は7秒とある本で読んだことがある。
彼はもっと早く『今』を生きているのだろうか。
そんな彼は私の心を離さない。
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