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師匠のアドバイスは、いつも当たっている(後編)

※前回の続きから

昔、放送作家の仕事をしていた頃に、アメブロにエッセイをアップしていたのを思い出し、懐かしくなって読み返してみたら、これがなかなか良い。
なるほど、エッセイもドキュメンタリー落語も方法論は変わらない。
喋るか文字にするかだけだ。
だったら、エッセイにしぼって書いて行こう。
まずは、ネットで新しいページを開こう。NOTEというのがあるからそれがいいかもしれない。
そんな風に思っていた矢先、俺のパソコンに週刊朝日の編集者の方からメールが届いた。「エッセイを書いて下さい」
面識がなかった方なので、最初、新しい詐欺なのかと思った。
だが、そんな詐欺、誰も得しない。ということは本当の依頼なのか。
すぐに連絡をすると、編集者の方はSNSで俺の活動に興味を持って頂いたようだった。
「最後の読書というコーナーがありまして、人生最後に読みたい本をテーマにお願いできますか?」
エッセイをめちゃめちゃ書きたかったタイミングで、この依頼。
「やります!やります!めちゃめちゃやります!」
めちゃめちゃやってはいけないのだが、興奮した俺は、頼まれてもないのにエッセイを2本書いて送った。
そして厳正なる審査の結果、いや、そんな審査はなかったが、その内の1本を選んで頂き、無事に週刊朝日に掲載されることになった。
反応は予想以上だった。
実家の親戚、友人は勿論、落語のお客さんからも、もっとエッセイを書くべきだと応援して頂いた。
 
週刊朝日さんのページは、こちらから見れます。
サンタに電話する母に「いるんや」と友人…三遊亭はらしょうの思い出〈週刊朝日〉 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)
 
よし、本格的に書いて行くぞ!
俺はようやくNOTEにページを立ちあげた。
毎週月曜日にアップだ!はりきって始めたものの、一か月位で中断した。
毎週なんて書けないよ~と思っていたのだが、そのタイミングで落語のお客さんから言われた。
「逆に、毎日書いたらいいんです」
「えっ、毎日は大変ですよ」
「日記みたいなのだったら書けるんじゃないですか」
日記か!だったら書けるかもしれない。
この、日記みたいなの、という言葉に救われた俺は、とりあえず書き始めることにした。
始めたら始めたで、日記だから、あれこれ考えずに書き始めることが出来る。オチもいらないし、評価も気にしなくてよい。
疲れている日は翌日に書いたり、二、三日分まとめて書いたり、まるで夏休みの小学生みたいな手段を使うときもあるが、基本的には毎日書いている。
二ヶ月ほど続いた時のこと、ツイッターを見ていたら、寄席つむぎさんが執筆者を募集していた。
活動の場を広げたくなってきていた所だったので、思い切って応募したら、タイミングがよかったのか、幸運にも連載をさせて頂くことになった。
そして、第一回目が11/28に掲載された。
週刊朝日さんの時と同様、多くの方から沢山の応援メッセージを頂いた。
本を書く夢はどんどん実現に向かっているようだ。
師匠、円丈のアドバイスは大抵、当たっている。
はらしょうを一度、破門にしたこと以外は。
いや、あれも正解だったと思う。
なぜなら、今、俺は、師匠に言われてフリーの落語家として活動して、とても楽しいからである。
訂正します。
師匠のアドバイスは、いつも当たっている。
 
寄席つむぎさんのページは、こちらから見れます。
寄席つむぎ | 寄席つむぎは上方落語を中心に寄席芸人のコラムを発信中! (yosetumugi.com)
 
 

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