超短編小説　強欲

勉強さえできれば何をしても怒られない。たとえそれが犯罪だとしても親族の力でどうとでもなる。そんな人間は意外と多いのかもしれない。

そんな人間たちの中で過ごし大人になって、何があっても昔の悪いことは出てこない。仲間たちの結束は固い。

その地位になれば欲しいものは手に入る。そのためには手段を択ばない。

あれも欲しい。これも欲しい。欲望は果てしなく続く。周りが諫めようとしても聞く耳を持たない。いざとなったらその人間を切り捨てればいい。それだけの話だ。

ふと気がつくと裏切者が出た。自分に都合の悪いものは容赦なく追い詰める。死人が出ようと関係ない。これで上手くいくはずだ。

気がつくとマスコミにいろんな情報が出ていた。大丈夫だ。問題ない。周りが何とかしてくれる。

嵐はきっと収まる。どんなことが起きようと。