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実行力を高める

実行するほうが難しい

最近特に「実行力を高めること」が企業にとって最重要課題なのではないかと感じています。
経営計画や小集団活動など様々なものが企画されますが、導入段階では説明会や研修くらいしかできず、短期的には作成側が目的としていた成果や行動にいたらず継続的な活動が定着しないまま頓挫するが多く見受けられます。
人事制度等の制度導入については、多くの会社は作成までは熱心ですが、その運用となると現場任せになることが大半で、正当に評価されないなど社員の方の不満のもとになりやすいといえます。

そうなりますとうちの会社は思いつきで始まり継続しないという価値観が形成され、旗を振っても誰も実行しないということになります。

一方で、企業の競争力は戦略よりも実行力によってもたらされています。
確かに企業の方向性という面では戦略は大切ですが、いくら戦略を描いても実行されなければただの絵に描いた餅に終わりますので。

戦略や制度がうまく行かない理由は、次の2点だといえます。
1.作成する人と事項する人が別々である
人事制度などは人事部が作成して他の部署で運用します。
同じ部門内でも、上級管理者が作成した方針や計画を現場が実行します。
他人が作成したものを行うのは納得しない限りやる気は起きません。
2.短期的な成果を追いすぎる
成果や行動に結びつかないとすぐに諦めて別のことをやろうとする
または、経営層が関心を示さなくなる

捨てるものは捨てる

対策として作成段階では現場のメンバーを参加させる、浸透段階では説明会や研修の実施などが行われますが、これだけでは不十分だと思います。
まず必要なのは、やるという姿勢をしっかり示すこと、その上で捨てるものを決めることです。
短期的な成果を求めるのではなく、3年はとにかく継続する。
自社はとにかくやると言ったことはすぐには諦めないと思わすことが重要です。
また、新しいことを一つ始めるのであれば、今まで行ってきたことを一つやめる。
そうしないと行うことが増え続けて、仕事過多となり忙しすぎ実行できないという悪循環に陥ります。

進捗レビューを個人攻撃の場にしない

きちんと実行させるためには、進捗をレビューが不可欠ですが上手に行っている会社は少ないようです。
1.ギリギリで実施しても後の祭り
月次の営業会議を月末に行うように、締日直前に行っても後の祭りです。
年間計画ならせめて3ヶ月に一度は進捗レビューを行いたいところです。
2.本当の音を言うと怒られる
進捗レビューの目的は、進捗を阻害している要因を明確にしてその対策を考える場です。
しかし、実施できない言い訳や未達の要因説明に終止してしまいます。
一番多い言い訳は「時間がなかった」というものですが、具体的に何が忙しかったと聞くと答えられないというのが私の体験です。
なぜ本当のことを言わないかというと、本当のことを言うと上司が怒るからです。
従って、進捗を阻害している真の要因(真因)を明確にしようとする姿勢が必要です。
3.当たり前だが要因が明確になってから対策を考える
目標を達成しているかどうかという視点で行われる会議は多いですが、営業では何もしていなくても顧客が増産すれば目標達成することがあります。
進捗レビューは、実施したのかどうかと目標の達成したのかという2つの視点で行うことが必要です。
また、上記のように何故何故と要因を深堀りすることが必要なので、この要因のやり取りがメインとなります。
また、真因を明確にする前に上司がこうやれと対策を指示することも多いですが、要因が明確ではないのに、何故指示が出せるのか疑問です。
基本は、「要因が明確になってから対策を考える」です。
厳しくマネジメントするとは、きつい言い方をするのではなく要因追求を妥協せずに論理的に行うことだと思っています。

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