(2024年9月)上野でみた大道芸
2024年9月の、とある土曜日に見たもの。
勘違いしていた夏もようやくその勘違いに気づいて立ち去ったのか、世間にやっと秋がやって来たような気候です。
というか、夏のヤツの勘違いが甚だしい。
関東地方では例年よりも早く「やぁ、こんにちは」とやって来た夏は、我が物顔でそのまま長期間居座ってました。
それも暑さ増し増しで。
かつてのバイトテロと同じぐらい社会に迷惑をかけていることに気づけ、夏よ。
そしてようこそ、ステキな秋。
水澄む秋、清涼感ほとばしる良い季節です。
そんな秋の土曜日、西郷隆盛の銅像で有名な上野公園へ行きました。
JR上野駅を出て、公園口改札を抜けました。
ジャイアントパンダのリーリー&シンシンが中国へお帰りになられるらしく、その最終観覧日のため上野動物園を内包する上野公園も幾分、人が多いような気がする。
公園中央の広場からアメ横方面に向かって公園内を歩いてゆく。
由緒ありそうな日本料亭の近くで、体格の良い男性が台の上にのり、けん玉をやっていました。
やがて男性は工事現場にあるようなカラーコーンを並べだしました。
赤・黄色・緑のカラーコーンを複数個もち出し、それをなにやら組み合わせています。
6つのコーンが前衛アートのように立体的に組み上げられたかと思うと、男性はバランスをとりながらそれを顎に乗せました。
やっていることから察するに、その男性は大道芸人の人のようでした。
同様に気づいた人々が、足を止め、遠巻きに眺め始めました。
小さなお子様たちは大道芸人の人に促されるように、地面に置かれたロープのところまで来て座っている。
大道芸人の人は、手の中に隠れてしまうほど小さな緑色のコーンを使ってマジックをするという。
とんが○コーンのように人差し指に嵌めたコーンのマジックは一瞬で終わり、そのままの流れでお客さんもその場で参加できるような簡単なゲーム?へ。
素早く握って手の中に隠したコーンが、右手に入っているか左手に入っているか、を当てるだけでしたが、お客さん(特にお子さん方)は元気よく大道芸人の人の右手を指差したり、左手を指差したり。
単に見ているだけでなく、参加している感が溢れ出して大いに楽しんでいるようでした。
アクリルグラスにカラーコーンを突き刺してテーブルクロス引きを行うという、ビジュアル的に不可解だけど、でも確かにすごいような気はする芸が成功すると、お客さんから拍手が。
続いて大道芸人の人は左右の手にそれぞれ棒を持ったかと思うと、カラーコーンを右・左・右・左、、、とリズミカルに叩き始めました。
するとどうでしょう、カラーコーンが空中に浮き上がりだしました。
「するとどうでしょう」って日常会話では、なかなか使用しない言葉ですね。
棒で弾かれるようにしながらカラーコーンが大道芸人の人に操られるその不思議な現象に、大人も子どもも思わず大きな拍手とともに「すご~い」の声もあちこちから聞こえてきました。
大道芸人の人はトレイ(お盆)の上に、小ぶりなカラーコーンを複数乗せて来ました。
それらを使った芸は見事に一発で成功。
その芸は、新春かくし芸大会がここで始まるのかと思うほどでありましたが、成功した時の盛り上がりは新春かくし芸大会にも勝るとも劣らないものでありました。
それから、3つのコーンを豪快に投げ回していました。
大きなカラーコーンが順番に空中を舞っていく様は、ダイナミックでインパクトがすごいです。
そしてお客さんの手拍子に合わせて2つのコーンを棒で弾いて操り、もうひと盛り上がり。
最後は、自らの豊満ボディによる柔軟技を披露。
ここまでカラーコーンにこだわったパフォーマンスで来て、なぜ最後でコーンを使わないのだろう?という疑問が飛吉氏に残りつつ終了。
それほどたくさんのお客さんの数ではなかったけれど、見ていたお客さんはみんな笑顔がこぼれ楽しいひと時を過ごしていたようでした。
おわり