上野でみた大道芸【2009年2月】
2009年2月の、とある土曜日に見たもの。
寒さもまだまだ本気な2月最終日。
さすがにTシャツ1枚で歩いてるのは、日本に旅行に来た暑さ寒さのわからないLAのカップルぐらいでしょうか。
寒さが骨身に染みる曇り空のなか、東京の観光名所のひとつ上野公園へ行きました。
噴水前広場で男性がひとり、なにか道具を用意したり、地面に一定のスペースを作るようにロープを置いたりしていました。
もも色ラインの入った服に、ダメージジーンズ、そしてスニーカーというカジュアルな姿の男性。
スピーカーから流れる音楽をBGMに、ヘッドセットのマイクから話す言葉を聞いていると、これから大道芸を始めるそう。
その様子に興味を持った人たちが、足を止めて行きます。
地面に置かれたロープがステージのようになり、早くもその最前列にはチビッコが腰を下ろしていました。
細長い風船を膨らませると、手際よく風船をにぎにぎしていき、あっという間に動物や剣などを作って行き、チビッコにプレゼントしていました。
あっという間に大道芸の雰囲気が作られていくと、そのままの勢いで大道芸人の人は取り出したゴム手袋を頭から被りました。
なんとも恥ずかしい姿となった大道芸人の人ではありましたが、そこから我々は衝撃シーンを目の当たりにすることに!
大道芸人の人はゴム手袋を被ったままフン!フン!フン!と鼻息を荒げて行きます。
鼻息でゴム手袋が風船のように膨らんでいきます。
パンパンに膨れ上がるゴム手袋のインパクトに、見ているお客さんはみなハラハラドキドキです。
5、4、3、2、1、、、の掛け声に、チビッコたちは耳を塞いでいます。
もうガマンも限界!というところまで膨らんだゴム手袋はバチン!!という音を立てて弾けました。
いつの間にか大勢増えていたお客さんの笑いと感嘆と拍手で、盛り上がりを見せていました。
3コのボールで軽快なジャグリング。
確かな技術と見せ方にみんな夢中になっていました。
さらにルパン三世の曲に合わせてヨーヨーを披露。
見ているだけで楽しい気分になってくるから不思議です。
大道芸人の人って、みんなに楽しいを提供できるステキな職業でありますね。
大きなトランクを台がわりに、そこへ乗ってバランス芸をしようとしたところで一旦ストップ。
地面が斜めっていたようで、微妙な高さ調整が必要に。
確かにバランスを崩して落ちたら大怪我だし。
身体中から血が噴き出して死ぬかもしれない。
身体が資本の大道芸人の人にとっては商売上がったりですし。
高さの調整中も、気さくにお客さんに話しかけたりしながらコミュ力の高さを窺わせていました。
そして準備が整い、トランク台のうえに筒を置きそこへ板を乗せました。
その上へ軽々と乗ってしまう大道芸人の人。
曲芸です。
すごいぞ大道芸人の人。
さらに筒の数を4つに増やしての離れ業に挑戦。
ぐらぐらと揺れ、山の天気ほど不安定な状況で大道芸人の人は見事にバランスをとりました。
そこでジャグリングを行うと、大きな喝采に包まれました。
その大道芸人の人は普段は静岡を拠点に、日本全国で大道芸をしているそうです。
終了後も、大道芸人の人とハイタッチをするチビッコや声援を送る人が多く見られました。
物理的にも心理的にも「距離の近さ」という大道芸の魅力をたっぷりと体感させてくれる大道芸でした。
おわり