見出し画像

(2024年3月)江東区牡丹町でみた大道芸

2024年3月の、とある日曜日に見たもの。

江東区でやっていたお花見マルシェというイベントへ行きました。
一部が歩行者天国となり、商店街のお店が模擬店としてパンや揚げ物、おこわ、白玉ぜんざいなどの販売が行われていました。
あいにくの曇り空でしたが、地元地域の人々を中心にそれなりの人出のようでした。
歩行者天国をずっと歩いて行くと、ホコ天の終わりのほうで大道芸人の人がパフォーマンスをおこなっていました。
燕尾服のようなジャケットにシルクハット姿の大道芸人の人に向き合う形でお客さんが集まってきました。

細長い風船のパフォーマンスや、帽子のジャグリング、水晶玉を使ったりしながらお客さんを引き込んで行きました。
サイレント・コメディというのでしょうか、ユーモアを交えたパフォーマンスでお客さんには笑顔が見られました。
特に幼いお子さんへのからみは、お子さんの愛らしい姿に、誰もが思わず聖母の微笑みを浮かべてしまうこと請け合いでした。
だいぶ空気ができてきたところで、大道芸人の人が突然しゃべり始めました、しかも英語で。
その大道芸人の人は日本人に見えたのですが、流暢な英語で話すので、Oh, Native speaker?! と思ったら、やっぱりフツーに日本人でした。
そしてやっぱりフツーに日本語で話し始めました。
なんか気持ちの悪いダンスを披露した後、大道芸ショーは後半に突入。

大道芸を見ていたお客さんの中から壮年の、ご夫婦と思われるお二人がお手伝いをすることに。
大道芸人の人を中心に左右に並んで三人が整列して立ちました。
大道芸人の人が右手にフォークを持ち、ゆっくりゆらゆらとさせると、、、
なんということでしょう!
フォークがぐにゃりと曲がってしまいました。
観客はもちろん、左右に立つふたりもビックリ仰天です。
目の前、50cmぐらいの距離でフォークがアメのように曲がったのです。
これはマジックか、はたまた超能力か。
いやマジックでも超能力でもない、これは東洋の神秘です。
大道芸人の人が再び腕をゆらすと曲がったフォークは元どおりに。
さらにゆらせば、フォークの矛先の部分が新体操選手の開脚を思わせるように左右に開いてしまいました。
あんぐりと口をあけている人こそ居ませんでしたが、誰の顔にも驚きと関心が見られ拍手が続きました。
広がったフォークをお手伝いの男性に渡し、もう一本の別のフォークを手にすると、集まったお客さんに見せるように矛先部分を開かせ、念じると柄の部分までグニャリと曲がってしまいました。
見事に変形したフォークを、お手伝いの女性にも手渡しました。
大道芸人の人はそれぞれに渡したフォークを交互に手に取りながら、嬰児を愛でるかのようにフォークに触れ続ければ二本のフォークは曲がり、ねじれ、変形を続けました。
単に曲がるだけではなく、終着点への目標を目指して変形していくフォークには、ユリ・ゲ◯ーも泣いて謝るかもしれません。
もはや食事の時にその役割を果たすべき使命を奪われてしまったフォークですが、それはもう、なにかゲージツ作品のようでありました。
拍手と驚き、不思議なものを見るような空気に包まれる中、お手伝いの二人を交えたフォークショー?は大団円を迎えました。

ところで。
パフォーマンス場所のすぐそばが信号のある交差点になっており、大道芸人の人のうしろ数メートルのところを自動車がゆっくりと右折して行ったりする図がなんとも言えず趣がありました。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?