『正欲(朝井リョウ先生)』を読んでの感想
今やあらゆるところから聞こえてくる『多様性』。『多様性』。『多様性』。『多様性』。
だが、その『多様性』というものは本当に多様なものなのか?
その多様性という、我々生きている人間が定義したそれは、世間の〈多数派(マジョリティー)〉が定義したであろうそれは
その〈多数派(マジョリティー)〉が思いつかない〈少数派(マイノリティー)〉を省いた『多様性』。
つまりは『多様性』と言いながらも、完全な『多様性』ではない、不完全な偽りの『多様性』。
そもそもこの社会は、〈少数派(