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時間よ止まれ、生命のめまいの中で
noteは公開日が変更できない仕様のようなので
今回の記事は、前記事より時間が巻き戻ります
父が脳梗塞で倒れて救急病院に搬送された時
今日から4日が山だと言われた
そのまま治療の甲斐なく亡くなる確率が四割ということだった
祈るような気持ちで落ち着かない3日を過ごす
そして運命の4日目の朝に医師から
父が命を取り留めたと電話があった
しかも意識を取り戻した父は医師の診断を覆した
命が助かったとしても寝たきりになるだろうと言われていたが
もしかしたらリハビリを頑張ったら杖をついて歩けるぐらいまでになるかもしれないということになった
そんな嬉しい奇跡的な知らせを受けた
このまま死んでしまう可能性もあると言われていたので
いつ病院から呼び出しがかかるかわからないので
とりあえず一週間、仕事は休ませてもらうことにしていたので
嬉しい知らせを受けた翌日から
思いがけずぽっかりと空いた3日間の休日を父の家で過ごすことにした
父の家に向かう途中
埼玉県小平市にある
植物の本屋 草舟あんとす号
という本屋さんに寄った
タネも売っていたので
いくつか買ってみることにした
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転勤族集合住宅育ちの我ら
植物は鉢植え専門
タネから育てるなんてことはほぼしたことはない
少しドキドキしたが
失敗しても苗より逆に金銭的にはダメージは少ないしということで試してみることにした
10月16日
タネを買った翌日に
買ったタネと
父が倒れる前に庭の畑部にそろそろ植えようと予定していた大根と蕪のタネを父の代わりにまいた
10月23日
父の家を訪れると
タネをまいた
クローバーと大根と蕪の芽が出ていて驚く
タネは本当に不思議な存在だ
命の塊が冷凍保存したみたいに時間をとめて存在している
タネを撒かなければ腐ることもなく何年でもそのままで存在し
まいた途端、その命が動き出す
まるで止まっていた手巻き時計のネジを巻いたら突然時を刻み出すように
そんなタネの不思議さに魅了され
タネから育てる楽しみに私たちは目覚めていくことになる
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