【2024第30節vs浦和(H)レビュー】マチェイ、ちょっとまちぇい(待てぃ)!!
1.はじめに
マチェイ(・スコルジャ)、ちょっとまちぇい(待てぃ)!!
なんでなん?!
家族との時間を大事にするって言うてヨーロッパに帰ったんちゃうん?!
なんで急にレッズに戻ってきたん?!
ガンバをカモにしてるからなん?!
ガンバキラーのスコルジャレッズが原口元気を添えて戻ってきました。
昨シーズンのガンバはスコルジャレッズに4タテくらってます。
大苦手なスコルジャに今季も0−1で敗戦。
今節の敗戦で首位の町田と勝ち点差10。ガンバは1試合消化が少ないとはいえ、優勝戦線に黄信号が灯っていましました。
2.ゾーンディフェンス対決
2−1スタメン
ガンバは天皇杯準々決勝の広島戦から中2日。スタメンを4人変更しました。岸本→松田、美藤→ダワン、山田→宇佐美、山下→食野が変更。
ガンバもレッズも初期配置は【4−2−3−1】ですが、ボール非保持時は【4−4−2】のゾーンディフェンス。スコルジャ監督は来日1週間ほどですが、強固なゾーンを整備してきました。短期間でこれだけ戦術を浸透させるのは、力のある監督だと再認識させられました。
2−2 レッズのゾーンディフェンス
ガンバはレッズの【4−4−2】に対し、【3−2−5】で前進。
ピッチの中央をPA幅より狭く固めるレッズに対し、ガンバは最終ラインから大外レーンの高い位置へボールを供給します。レッズはガンバDFラインに対しハイプレスをかけずにミドルで構えるため、ガンバは難なくミドルゾーンまでボールを前進できていました。
ガンバが大外レーンでボールを持つと、レッズはサイドハーフもしくはサイドバックがボールにプレスをかけます。プレスをかけると同時に2ラインが素早くボールサイドにスライド。
そして秀逸なのが「タテの壁」。OMFの渡邊がプレスバックし、OMF・DH・SBのでブロックを構築。中へのパスコースを消し、ガンバ大外レーンしかスペースを与えません。
この「タテの壁」は、【J1全部見るマン】さんのYouTubeを参考(パクリm(_ _)m)にさせていただきました。細部までよく見ておられていてめっちゃすごい!
2−3 ガンバのゾーンディフェンス
一方、ガンバのゾーンディフェンスはレッズほど強固ではありません。ボール保持に特化しているウェルトンや山下が守備時に中盤のラインにいない場面があります。
また、今節の失点場面はゾーンディフェンスのセオリーから外れていました。「芋づる式」な守備で完璧に崩されました。
【芋づる式1】
食野が大久保へプレス→遅れて石原に黒川がプレス→黒川のスペースに渡邊がラン→鈴木が渡邊をプレスバック。
ガンバはCB・SB間へランした選手をボランチの選手がマークするのが、今シーズンの約束となっています。
【芋づる式2】
大久保が鈴木が空けたスペースにドリブル→鈴木は渡邊を捨て元の位置へ戻る→福岡もドリブル阻止で前にでる。
黒川がDFラインに戻るのが遅かったのも良くなかった。
【芋づる式3】
大久保さらに中央へドリブルし、ガンバの鈴木・福岡・中谷を引きつけるて右サイドへパス。これはヘグモ式の前進でしょうか?それにしても、デザインされた大外レーンの使い方です。
幅と深さをとった渡邊がファーサイドへふんわりクロス。逆サイドから入ってきた関根がフリーで頭で合わせゴール。
ガンバは芋づる式守備で完全に崩されました。
ガンバはレッズにゾーンディフェンスで上回られてしまいました。
恐るべしスコルジャ監督・・・。
2−4 失点シーンの改善
上記でも述べましたが、チャンネルラン(CB・SB間)のカバーはボランチのタスクとしているガンバ。タスクを無視しての改善をわたくしは下の図のように考えました。
鈴木は食野のカバーをしてもらいたい。
黒川が飛び出すのなら、DFライン全体で素早くスライド。
食野は背中で相手を消しながらプレスをかけてほしい。
逆サイドのWG(ウェルトン)もミドルゾーンのブロックの一員に。
ガンバのタスクを無視しなければ、次のようなことで失点を防げたのではと考えます。
● ダワン・ウェルトンが中盤のブロックの位置へ
● 宇佐美がグスタフソンをマーク
● 黒川がDFラインに速やかにDFラインに戻る
この試合の決定機は、本当にこの後半4分の失点シーンくらいでガンバのボール非保持はうまくいっていただけに悔やまれる失点です。
3.ゾーンディフェンス攻略
レッズ相手にボールを保持し、敵陣深くまで押し込むことができたガンバですが決定機・フリーでのシュートは少なかった印象です。
クロス上げる選手・PA内で待つ選手ともにストップしている状況では、ゴールを決めることは限りになく0に近い確率だと、わたしは思います。
【攻略その1】
クロッサーはボールを運びながら(スペースにラン)しながらクロス。止まってクロスは守備者に時間を与え、ポジションを取る・相手を見る・ボールを見ることが余裕をもってされてしまいます。
逆に考えると、動きながらクロスを上げられると守備者はクロッサーを見る傾向にあると思います。
● オーバラップでクロスを上げる
● スペースに走り込んで合わせる
● セカンドボールを回収するオーガナイズ
【攻略その2】
PAの角からファーサイドへクロスの有効だと思います。ペナ角の宇佐美をフリーにするために黒川がチャンネルへランし、時間とスペースを与えるくらいのデザインはしてほしいところです。
4.おわり
ファイナルサードでの再現性がないガンバ。ファイナルサードで選手に自由をあたえ、質とひらめきに任せている感のあるポヤトス監督。個人的には「デザインされた攻撃+ひらめき」のほうがゴールを多く取れるのではと思います。
残り9試合となりました。台風で延期された大阪ダービーは勝ち点3取れるので、9試合で勝ち点7差はまだ逆転可能だと思います。
サポーターは熱量持ってスタジアムで選手を鼓舞し、相手チームに圧をかけるしかありません。
Jリーグと天皇杯の2冠を信じて。
ガンバれ!ガンバ大阪!!
ではでは~