シェアハウス・ロック1125
葛飾北斎の周辺
もう20年も前になるだろうか、太田記念美術館という浮世絵専門の美術館に行き、たまたま葛飾応為の『吉原格子先之図』を観た。ちょっと衝撃を受けた。その展覧会のテーマがなにかはもう忘れてしまったが、『吉原格子先之図』を観たことは、いまだに憶えている。
私のような浮世絵の素人は、歌川広重のように晴朗なものが浮世絵であると考えている。影がない、スカンと日本晴れみたいな画風のことだ。広重の『東海道五十三次』『名所江戸百景』なんていうのは、完全にこのクチである。『東海