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デモに巻き込まれる男
川﨑駅は騒然としている…
青いTシャツを着た集団が次々と集まり、
野次馬達は何事かと見ている。
「さてみなさん、堀之内へ移動しましょう!」
一人の男がスピーカーで発声し、まるで軍隊のように、列をなす。
静かであるが、皆強い意志を感じる眼差しを
向けている
女性もいて、皆マスクだけでなく帽子や
サングラスをして顔を隠している…
僕もこれから堀之内に用があるので
彼らの後ろをついていった。
堀之内に着くと、すでに騒ぎになっていた
「こんなことはやめなさい❗️性を売ってはダメよ❗️一生傷が残るわ❗️」
1人女性が演説している🎤
「私も吉原で働いていました。一生忘れられません。あの男性達の偉そうな振る舞い
感覚が今麻痺しているんです。あなたたちは
酷い扱いを受けているのです」
何人か呼びこみの男性スタッフたちが電話をしている。本部に確認しているのだろうか。
対応に困っている。
警察も動いていないから許可をとっているのだろう。
僕はうまく見つからないようにお目当てのお店に向かったが、1人の男性に捕まった。
「君、まさかこれから女性を買うのか?」
「いえ、その、風呂に入るだけですよ!
ハハハ」
「そのつまらん建前はいい‼️
恥ずかしくないのか‼️そんなことをして」
青いシャツの人間たちが囲む。
「あの、約束してるんです!離してください」
「女性を買って、性欲を満たして、
君はそれで満足なのか。彼女たちにも尊厳が
あるんだぞ!」
「そんなこと言われても」
頑張ってお金を貯めて、今日来たのに…
「あの、せめて電話させてください。
約束をしてるんです」
「君はなんて店に行くんだ‼️」
言わなきゃいけないの?
「と、トロピカルです」
トロピカル、あの13万もとる、
口々に話が飛ぶ…
「よし、電話しろ。キャンセルだ
恥ずべきことをして、改心したと伝えろ!」
そうだ!そうだ!と騒ぎになる❗️
「そ、そんな」
「あの、ああ19時に予約した田中ですが
その、はい、金牛宮を予約した田中です。
あの、今、助けてください‼️
変な集団に取り囲まれて」
罵声が飛ぶ。
「性欲に頭を支配されたサルだなお前」
「気持ち悪い」
「変とはなんだ。我々は許可をとって
行動しているんだぞ」
「おい!あたしのお客さんになんか用」
「昴さん」
続く
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