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漢字学習 音読みの漢字を学び直そう 第4回 「宇・英・衛」

小学生の漢字テストで正答率がぐっと低くなるのは「同音異義語」です。正答したとしても意味を知って使い分けているかというと疑わしい有様です。

常日頃から強調しているのは、
「音読みしかない漢字は必ず意味を調べてから書く」
です。

ここでは、「音読み」しかない漢字を中心に見ていきます。

」は、小六で出てくる漢字です。「宇宙」で見るくらいです。住所で地方の住所で「字(あざ)」とか「大字(おおあざ)」といった使い方がありました。このときの「宇(あざな)」は「あざな、呼び名」。

」について思い出すのは、この一文字で「はなぶさ」と呼ぶ名前があったことです。「はな」を意味しています。「英雄」とか「英才教育」などが小学生では出されます。

」は「衛星」「衛生」で良く出されます。「衛=まもる」の意味がわかれば書きやすい漢字かもしれません。


音読みの「ウ」があるだけの漢字です。
意味は「おおきい。のき」などが原義で、そこから
「家ののき。家のひさし。屋根。家。広い。天地四方」
などに広がります。

「軒」「ひさし(庇)」とか、現代の住宅では本当に小さくなっています。古民家を見に行かないと実感しません。
「庇を貸して母家を取られる」ということわざがありますが、ヨーロッパではこう言った状態が起きてますね。

例の熟語:宇宙。宇内うだい(世の中)。


音読みは「エイ」。「央」は「オウ」の音ですが、「央」には「映(エイ)」の音があります。

「央」には、美しく盛んなものという意味がある。美しい「はな」、花の美しいことを「英」といいます。

その意味を人にうつして、「才能のあるすぐれた人」としています。「すぐれる」の意味にもなります。

例の熟語:英才・英断・英雄・俊英

余談:江戸時代前期に、はなぶさ一蝶いっちょうという画家がいました。愛読していた「聊斎志異」には、「黄英」 という女性が登場します。「黄色く美しい菊の花」の精でした。


音読みは「エイ」部首は「ぎょうがまえ」
「韋」の真ん中の「囗」は都市を取り囲んだ城壁で、そこを巡って都市を守るという意味になる。城壁都市の防衛が原義。

「まもる」という漢字は、「守衛・守護・護衛」などの熟語があります「守」「衛」「護」のみっつはどれも「まもる」です。
「護衛」は人に付き添ってまもること。
「守衛」は、建物などの警備をすること。



一つ一つの漢字の意味を学習するために使うのが、
四谷大塚の「漢字と言葉」であり、
サピックスの「Aテキストの漢字」です。
白川静の「常用字解」と大修館の「漢語林」を参考にしています。

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