パリの味を気軽に楽しめる【ル・クロ・モンマルトル】@神楽坂
神楽坂の裏通りに店を構える【Le Clos Montmartre (ル・クロ・モンマルトル)】。
フレンチの名店が多い神楽坂の中でも長いこと人気を博す一店。
店内はパリのビストロにでも来たかのような雰囲気。
メニューは前菜とメインが選べるプリフィクスを基本としたコースとブイヤベースのコースの3種あり。
今回は前菜+メイン+ドリンクのシングルコースを注文。1760円(外税)
スパークリングワインで乾杯。
パンはバゲット。
前菜
田舎風パテと鶏レバーのムース
なめらかな鶏レバーのムースは香ばしいバゲットにたっぷりと塗るのが最高。
ピスタチオの入った田舎風パテはそのままでも十分いい味だが、ピクルスの下にあるいちじくのチャツネをあわせるとさらに深みが出よい。
つまみにちょうどよい。
前菜
サーモンとホタテのタルタル(+100円)
ホタテの甘さもあり、ほどよく酸味も効き、間違いないね。
グラスワイン追加だな。
この日はオニオングラタンスープの用意もあるとのことだったので、コースに追加することに。
オニオングラタンスープ:600円
アッツアツのオニオングラタンスープは最低限の塩で味付けされており、よーく炒められた玉ねぎの甘みとうま味、そしてチーズの味によりやさしい味付けなのに、物足りなさを感じさせないものとなっている。
チーズがとろ~~~ん、玉ねぎもとろ~~~ん。
スープもいい味で、あったまる。
メイン
ブーダンノワールのテリーヌ仕立て
一見、マグロの血合いかクジラ肉か?という感じに真っ黒な塊。
ブーダンノワールと言うと、豚の血が入ったソーセージと思っていたのだが、こちらはテリーヌ仕立てになっている。
ナイフを入れるとほんの少しだけソーセージの皮のような反発を感じるものの、ふわっふわな、まるでスフレのような柔らかさで、簡単に言えば、レバーのパテに近いのだが、それよりもふわっふわな食感。
味付けは香辛料を効かせているわけではないが、クセはなく、デミグラスソースを併せずともおいしいのだが、一緒に添えられているとろとろのリンゴのコンポートとの相性は抜群だ。
ちなみに、マッシュポテトも手抜かりなし。
メイン
カスレ(+300円)
カスレとは白いんげん豆と数種類の肉と野菜を併せ、オーブンで焼いたフランスの郷土料理。
トマトペーストも使われているようだが、トマト味と言うよりは、野菜と肉のうまみが融合し、白いんげんが少し溶けて、とろとろとしている。
中にはゴロっと牛肉や羊肉が入っているのだが、よく煮込まれたかのようにこちらもやわらか。お肉ゴロゴロではあるが、やさしいお母さんの味だ。
いつもであれば、メインは豚肉のローストや牛ホホ肉の煮込みや鮮魚のポワレと言った、ビストロでは王道のメニューを選ぶところだが、今回あえてそれを外したメニューチョイスは幅が広がり正解であった。
日本風アレンジはせず、パリそのままな大人のビストロ。
本場の味と言えども、日本人の舌にもしっくりとくる料理の数々。
食後に、「お料理いかがでしたか?」という一言も予想していなかっただけになんかよかったな。