第1回:自己紹介(JOLアドバイザーとは)
はじめまして。
「日本型オペレーティングリース」という金融商品を耳にされた事は有るでしょうか。
英語ではJapanese Operating Leaseと呼ばれ、その頭文字をとったJOL(ジェイオーエル)、またはJOLCO(ジョルコ)と呼ばれる事もあります。
簡単に商品概要をご説明すると航空機や船舶などの高額アセットを投資対象とする金融商品です。
投資額と同等程度の金額を出資年度に損金計上できる事から、富裕層を中心に利益の繰り延べ目的で活発な投資が行われています。
50百万以上の当期利益を計上している法人の経営者や財務責任者は、銀行や税理士経由で耳にした事があるかと思います。
一方、富裕層向けの商品である事から、限定されたインナーサークルでのみ販売されており、一般の方が目にする事はありません。
その為、書籍はもとよりインターネット上でも投資判断を行う上でのポイントが解説された記事は一切有りません(一部の税理士などがYoutube等で解説していますが、多くは知識不足でポイントがズレています)。
今回の記事では、近年の日本型オペレーティングリースに関する業界動向と合わせ、なぜ私が日本型オペレーティングリースに特化したnoteを始めたのかについてお話致します。
1.近年の日本型オペレーティングリースの動向
申し遅れましたが、私は過去に9年ほど日本型オペレーティングリースの販売と組成に従事していました。
現在はこの業界から離れ、日本型オペレーティングリースとは関わりの無い仕事をしています。
しかし、昔のツテで業界の話を聞いていると、近年商品の量は増えている反面、商品の質が落ちており「投資家が大きなリスクを取らされる」ものが多く販売されています。
しかしながら、ほとんどの投資家はリスクが高まっている事を十分に理解せず(気がつかず)に投資をしているはずです。
何故なら、私が過去に日本型オペレーティングリースの販売に従事していた際、年間200社以上の企業に商品の提案を行っていたのですが「投資家の大半は銀行や税理士等の紹介で引き合いを受けた企業」でした。
紹介経由で引き合いを受けた投資家の7割は「商品についてはなんとなくわかるけど、イマイチ正確に把握していない。だけど銀行や税理士経由で紹介された商品だから元本が毀損する事は無いだろう」と考えている方々でした。
つまり「ちゃんと理解はしてないけど、なんとかなるだろう」と考えているのです。
反対に、残りの3割の企業は正確にリスクを把握した上で投資していました。
このタイプの企業は、正確に商品を理解しているので、そもそも元本割れする様な粗悪商品へは投資しません。また、仮に元本が毀損する事態が生じたとしても、それが原因で自社の本業が傾く可能性は低いです。
一方、前者7割の企業(商品の事を正確に理解せず、銀行や税理士を信じて投資した企業)は正確に理解してい無いので、出資金元本が毀損する商品をつかまされたり、それがきっかけで想定外の自体に陥り資金繰りが悪化し本業に大きな支障をきたす可能性が有ります。出資金額が大きい事から最悪倒産の引き金になります。
そして、私は昨今の商品ラインナップを見て、正確に商品を理解できていない7割の投資家は後々痛い目に合う事を確信しています。
⒉私がnoteを始めた理由
私がnoteを始めた理由は、日本型オペレーティングリースへ投資を検討する全ての投資家が、その判断をする為の正確な参考情報を提供したいと思ったからです。
前述の様に、日本型オペレーティングリースは投資判断の材料となる正確な情報が一切世の中に出回っておりません。
その事から「正確に商品は理解できていないけど、銀行や税理士が言うから投資してみよう」という7割の投資家を生み出してしまうのです。
そして、先にも述べた様に昨今は商品が複雑化しており、投資家にとってリスクの高い商品が多く売られています。
正確に商品の内容やリスクを把握していない投資家は、出資後確実に「こんなはずじゃなかった」と後悔します。
であるならば、私が投資の指針となる「教科書」の様な記事を無料で後悔し(一部有料記事あり)その手助けをしようと考えた事がnoteを始めた経緯です。
⒊投資家と日本型オペレーティングリースに対する私の想い
やや否定的な事を書きましたが、私は日本型オペレーティングリースという商品を否定している訳ではありません。
むしろ私はこの商品が大好きですし、使い方次第では投資家に大きなメリット(利益の繰り延べ効果)をもたらす非常に有益な商品です。
また、金融機関目線で考えると、日本が航空機産業や海運産業で優位性を発揮する為にも、無くしてはいけない商品である事は明白です。
さらに投資家の方々を尊敬しています。日本型オペレーティングリースの投資家の大半は、日本の中でも大成功している経営者です。
私が販売業務に従事していた時、私は彼らに商品提案をする反面、雑談を通じ成功者のマインドや、各業界のトップランナーとなっている彼らがどの様な工夫をして成功に至ったのか、その秘密のノウハウを沢山教わりました。
彼らと過ごした時間が現在の私を形成している事は間違いなく、人間としてひと回りもふた回りも成長させてもらったのです。その事から、投資家である経営者の方々に対しては今でも感謝していますし、尊敬しています。
そんな思いから、私はこの商品がトリガーとなり不幸に陥る会社を1社でも減らし、正しい投資判断ができる投資家を1社でも増やす事で、粗悪な商品を減らしていきたいのです。
投資商品というのは、どうしてもその商品の組成側と投資側で情報量が異なり、投資側が不利にになるのは否めません。
しかし、私はその組成を担当していた事からその裏側を正確に語れます。このnoteは日本型オペレーティングリースの組成経験者がその裏側を解説する、日本で唯一のアカウントです。
そこで、このアカウントでは日本型オペレーティングリースの深い部分に焦点を当て、投資判断に役立つ情報を提供します。
日本型オペレーティングリースの裏側を理解する事で、商品を持ち込んだリース会社や、銀行や税理士が言う耳障りの良いフレーズの意図も十分にご理解いただけるはずです。
また、日本型オペレーティングリースについて知りたい事や、困っている事があればメッセージを頂ければご回答できる事が有るかもしれませんので、お気軽にご連絡ください。
※本業も有る為、回答が遅れる可能性もありますが、必ず返信いたします。
⒋銀行や税理士が積極的に日本型オペレーティングリースへの投資を進める理由
最後に、なぜ銀行や税理士が投資家に日本型オペレーティングリースを紹介するか分かりますか?
投資家の事を本気で考えて提案している銀行や税理士も一定数存在しますが、大半は「手数料が得られるから」です。
彼らが紹介したリース会社の商品に投資家が出資した場合、出資金の1%-3%の紹介手数料を獲得できます。
日本型オペレーティングリースの平均出資額50百万円と高額です。ですので、仮に50百万円の投資した場合、紹介者は50万円-150万円の手数料を受け取れるです。
中には、航空機の1機買いをする投資家もいます。スキームによりその投資額は変わりますが、ナローボディ機に全額出資する場合、その投資額は15億円程度が相場です。
すると、その紹介手数料は15百万円−45百万円です。ローンのアレンジもできる紹介者であれば、その手数料は50百万円を超える事でしょう。
税理士であれば1年に1社その様な投資家を見つかれれれば遊んで暮らせます。めちゃくちゃ美味しいビジネスです。だからこぞって日本型オペレーティングリースの紹介をしてくるのです。
「御社は今期◯◯円もの当期利益が見込まれるので、大きな損金計上が見込める商品が有るのでぜひ投資しましょう」と持ちかけられた時は、気をつけてください。
そして投資家も「銀行や税理士が言うのだから、間違い無いだろう」とその内容を十分に把握せずに出資するのはやめましょう。
それではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?