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「まあまた暇になったし歩き回るか」彼はもう日まで暇で仕方なくなった。「1人でちょっと暴れるか」そのまままっすぐとある場所に行った。「そんじゃあやるぞ」彼はある探偵事務所に来た。「なんだなんだ、暇人が来るような場所じゃないぞ?ってかお前かい」そこにいる人物は立ち上がり、前に歩いてきた。「お前とジェンガをしたい」デリルガは自信満々に宣言した。「…」彼はそのままデリルガを眺めた。

「遠慮する。めんどくさそうだ」そのまま彼は中へと歩いて行った。「いやいやいや、待て待て。買ったほうには相手になんでもさせるというのはどうだろうか」その言葉を聞き、彼はぴたりと止まった。「その案、乗った」その理由は簡単だ。勝って必要がいのことで構わないように命令しようと思ったのだ。だが、その反対にデリルガは勝てば彼と対決したいと言おうと思っているのだ。暇だから。

「それでは始めましょう」突然彼の横に大きめな女性が現れた。

は、速い… デリルガにもその速さを見抜くことができなかった。「ああ、そうだな」気が付かぬ間に近くにあったテーブルの上にジェンガが積まれていた。見事というほどきれいに。

「それじゃあ俺から始める」デリルガは一番下から1個引っこ抜いた。「まだ簡単だ」デリルガは余裕の顔で一番上に置いた。「それと…誰だっけ?」デリルガは彼の名前を忘れていた。「まじで忘れたのか。まあいい。僕の名前は府氏橋ふしばし、君の名前はデリルガだよね」彼はすらりとあてて見せた。「よく知ってるな。前にあったか?」

彼がここに来た理由はただ一つ。ここからとても強い気が感じ取れたからであった。「それまで忘れたのかよ…」府氏橋はため息をつきながら引っこ抜いた。


この試合はなかなか終わらなかった。しかも2人とも引っこ抜くのが早すぎて全く揺れなかった。それから数十分がたち、もうほとんどとる場所がなくなってきた。「これって…いつまで続くんだ?」2人とも同じことを考えていたが、両方負けず嫌いなのでやり続けた。

それから3分が立ち、やっと終わった。だが、どっちも負けなかった。引き分けで終わったのだ。理由は簡単。もう引く場所がなくなったのだ。

だが、無論理とも負けず嫌い、無理やり終わらせないと終わらないタイプがそろっているのだ。不可能を可能にしてでも勝とうとした。なので、2人は1本しかない場所からその板を引っこ抜いた。だが、少し揺れただけで崩れはしなかった。だから2人は不可能を可能にしてまで勝とうとしているのだった。「こうなると思いました」さっき横にいたおばさんが声を出した。「それならこれで決着をつけてみてはどうでしょう」彼女は違うあるものを取り出した。「おお!」デリルガはそれを見ると満足していた。「これで決着をつけるぞ」「ああ」2人はもう自分の目的を忘れ、ただただ遊びまくった。

「本当にいったいなぜこうなったのでございますか…」彼女はため息をつき、ワイワイと遊んでいる2人を眺めた。「本当に子供らしい」だが、彼女はそれも見るのを楽しんだ。

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📖上鍵です『|上鍵《じょうかぎ》と呼んで』小説家🛜lvl @コメント/返信99.9%