シャドウキラー(3)
爆弾19個ほど持ってきててよかった。
一つ投げたが、少しもミスのない動きを見せた。
やっぱりだめか。
小型ナイフを投げてくると、僕はひらりとよけた。
そんなのお見通しだ…!?
ナイフが飛んで来た。
スパ
ぎりぎりとよけることができたが、後ろの板(木の板で作られている壁)を突きのけた。
もちろんのことだがあれが自分に刺さっていたら、確実に体に穴が開いていただろう。
「すごい力ですね。でも本当に僕を殺す気ですか?」僕は冷静だった。
「ん?もちろんそうだろう。あんたも私を殺そうとしているだろう?こっちもそっちを殺してもそっちは文句、ないだろう?」
何言ってんの この馬鹿は。という顔を彼女はしていた。
「危ない危ない。」どこからか声がしてきた。
「お前、何を言ってんだ?」彼女はこっちを見てきた。
まるで何かの罠にはめられてたまるかという顔で両手に小型ナイフをもって、威嚇をしていた。
いったい何本ナイフ持ってんだ?
でも…
「僕ではないですよ。」
僕はあたりを見ながら言った。
サッ
急に小型ナイフで僕にさしてきた。
しかし、彼女がわざとやったらしく、こういってきた。
「それじゃあいったい誰なんだ。」
彼女の顔は眉毛をへにして、歯をかみしめていた。
とてもイラついているらしい。予想では、僕が嘘をついていると思っているのであろう。
すると、さっき彼女が投げたのだと思われるナイフが飛んで来て、僕と彼女の顔の間を通っていった。
そのナイフは彼女が投げたほどのスピードが出ていた。
ずっと殺しだけを教わって生きてきた僕は全く無表情で投げてきたものに顔を向けたが、彼女は驚いて向こうを向いた。
「どうやらこの人のようですね。」
そこには少し高めな、金髪の人が立っていた。
「そう。この僕だよ。」
彼は膝で90度曲げた三角(こういう感じ▶)を作り、垂れた髪を右手で持ち上げ、壁にもたれかかっていた。
彼女が彼にナイフを投げたが、目にも止まらない速さでよけた。
「あ、あんたは何者!?」彼女は顔が引いていた。
「僕だって?僕は…」すると、さっきよりももっとにやりとした。
「デリルガ・ガ・ファリファーだ。」
「な!?」僕たちは驚いた。
どうしてかって?
理由は…