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「おいシーぃ!」私のほっぺたがとろけそうだった。
今食べているのはプリンだ。
普通なら食べない者だった。
私は。
「おいしい?」岸田先輩に訊かれて私は思いっきり頷いた。
彼はそれを見てどうしてか元気よく吹き出していた。
「どうしたの?」私は先輩に向かって頬を膨らませた。
先輩はヒッと身を縮めた。
先輩を見て私も笑った。
それを見て先輩も笑った。
「「どうしたの?」」私達はお互いを見て頬を膨らませた。
私達はお互いを見て身を縮めた。
そして、お互いを見て笑った。
それを近くにいた人たちが見て誰もが思った。
いいカップルね…
その視線を運悪く私は察してしまい、顔を真っ赤にした。
「どうしたの?熱でも出た?」先輩が全くの遠慮も見せずに手を私のおでこに添えた。
私は慌てて飛びのいた。
それを見て、近くの人たちが見て誰もが思った。
いいカップルね…
またもや運悪く視線を察してしまい、顔がトマト以上に赤くなった。
「モー!」私は大声を上げてしまい、もっと視線を集めてしまった。
店員さんの視線まで。「あの…ここではもう少し静かにしてもらえたら…」
「あ、ごめんなさい…」私は店員さんに慌てて誤った。

「先輩!」私は店を出ると先輩に向いた。
あそこにいるのは少し気まずかったので出てきたのだった。
別に店員さんに追い出されたわけではない。
まあ、店員さんに注意されたのはされたけど…
「僕、何かした?」焦る先輩の姿はかわいかった。
だが、そんな時間じゃなかった。もっと大事なことがあるからだ。
「あんなにかっこいい子として!卑怯です!」それを聞いて先輩は目を点にしていた。「ㇸ?」
私はぷんぷんと怒っていた。
原因はそれだった。
後で考えると、顔を真っ赤にするような内容だった。
「そうだったかな?」先輩は頭を回しながら考えていた。
私は首をぶんぶんと縦に振った。
「そうかな?」先輩は頭をぐるぐると回していた。
私は考えている先輩の手を引いてあるところまで連れていった。
「…ん?」彼はやっと気づいたらしく、周りを見ていた。
彼は地面をボーっと眺めながら何かをぶつぶつといっていたからだ。
「そういえば…ってここは!?」彼はめちゃくちゃ動揺していた。
そう。そこはある店だったのだ。私がずっとほしいと思っていたものが売ってる店だ。
ヌイグルミヤだ。まさにそんな名前だった。『ヌイグルミヤ』
私は茫然と立ちすくんでいる彼を連れて中に入った。
「いらっしゃいませー」中にいる店員さんはにこやかに歓迎してくれた。
すると、先輩の視線が変わった。
彼は店員のところにいって、話し始めた。
「ちょっと話があるだけど…」彼の表情はついさっき茫然していたのとは全く違った。
クールという感じだが、少しクールすぎだ。
例を出すといえば馬鹿がめちゃくちゃ好きな何かに目を引き取られたような話し方と表情だった。
「は、はい…」店員さんもめちゃくちゃ動揺していた。
無理もない。客が現れたかと思うと、ナンパされたのだから。
私は止めようかと迷た結果、止めることにした。
いくら店の店員が綺麗に見えたからといって、ナンパはだめだろうと思ったからだ。
「美人な…」私は止めようと前に進んだ。
「あのぬいぐるみを買っていいですか?」
「「へ?」」

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