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拾った女の子は常識知らず‐多分、嫌われました

つん、つん。
お兄ちゃんは全く起きる気配もありません。
「お兄ちゃん」もっとほっぺたをつついてみたが、起きませんでした。
他にもひっぺたを引っ張ったり、頬にキスというものをしたりしました。
ですが、それでも起きませんでした。
私は諦めようかと考えていたところへ、一枚の羽根が落ちてきました。
「これは…」確か羽奈にあてて動かせつばが出るんだっけ?
私はお兄ちゃんの鼻にあてて、動かしてみると、お兄ちゃんに変化がありました。
ハ、ハ、ハ、と、息を吸ってから大きな声を出した。
「ハクシュン!」お兄ちゃんは飛び起きて、頭を地面にぶつけました。
それを見て、私はつい吹き出してしまいましたが、頭に拳骨を食らい、しゅんとしました。
拳骨といっても頭に小さなたんこぶができるほどでした。
お兄ちゃんは鼻をすすりながら訊いてきました。
「どうして起こしたのさ」お兄ちゃんはどうやらいい夢を見ていたらしいです。
ですが、私は答えることができませんでした。
なぜかというと、気まぐれに起こしてしまっただけだったからです。
なので、お兄ちゃんに黙ったままでした。
ですが、お兄ちゃんは、ため息をついてそのまま歩いて行ってしまいました。
「許してくれるの…でしょうか…」心配でしたが、許してもらったことはうれしかったです。
でも、いったいどんな夢を見ていたのかは訊くことができませんでした。
なぜかというと、その時からずっと口をきいてくれなかったからです。
私が話しかけようとすると、逃げるかのように去っていくのです。
「お兄ちゃん…」気まずくなったので、恐る恐る聞いてみましたが、やっぱり逃げられてしまいました。
私はしょんぼりとしました。泣きたいぐらいです。
「どうしたの?まさか喧嘩でもしたの?」ちょうどそこへマリナさんが現れました。
私はしょんぼりとしたまま首をほんの少しだけ傾げました。
本当に、どうして起こっているのかがわからないからです。
いったいどうしたら治るのかもわかりませんでした。
謝ろうとしても、逃げていくので謝ることもできません。
家では口をきいてくれず、気が付けば食べ物が置いてあるんです…
「どうしたらいいんでしょうか…」私は涙目でマリナさんに訊いた。
マリナさんは少し考えてからにっこりと笑った。いつものような笑い方ではなく、優しい笑いだった。
「私に任せて!」彼女はそのままどこかへと行きました。
私はどうしたらいいのかわからず、しばらくの間、そこに立っていました。
ですが、マリナさんを信じて待つことにしました。
そのまま私は自分の席で、授業を受けました。
ですが、お兄ちゃんはやっぱり冷たかったです。
私はしょんぼりとしましたが、頑張って授業を受けました。
マリナさんを信じることにしたので、そのことはマリナさんに任せました。
私も私でどうにかしないといけないのはわかっています。
「私も…!」私は授業が終わると、お兄ちゃんにくっつきました。
そうすればどうにかなるかと思っていました。
でも、そんなに簡単ではなかったようでした。
お兄ちゃんは私の手を取ると、腕から話してどこかに歩いていった。
私は…嫌われたのかな… 私はしょんぼりとしました。
目からは涙が出たままでした。