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「おーい」私はある人のところに行った。
彼はずっとパソコンの前でだらけているが、一応天才だ。
ハッキングやほかにもさまざまなことができる。
爆弾の解除もたやすいだろうが、今は違うことを頼むことにした。
それは、防犯カメラを借りるということだった。
彼はいろいろな大きさの防犯カメラを持っている。
私が欲しいのは小さな奴だ。
角に仕掛けておきたい。
中に入ると、目の前にテーブルがあった。
まるで通らせまいといっているかのようだ。
その上には小さなカメラがあった。
どう見ても防犯カメラには見えないが、防犯カメラなのだろう。
「ありがとね~♪」私はそのまま出ていった。
多分何かで見ていたのだろう。
彼はいつもここに来ると何がいるのかを知っていた。
「とりあえずこれを…」私はスマホを取り出し、連携した。
一応私でも連携ぐらいはできる。
「これを…」私は爆弾の近くに取り付けた。
まだあるのかを見に来る人がいるかもしれないからだ。
後は待つか…
待っていると、誰かが来た。
だが、待っていた人ではない。全く違う人だった。
「ッ!」私は思わず笑いそうになった。
だが、ここは屋上だ。
人気のなく、できるだけ近く出いたかったのでそこにいる。
だが、現れたのは猫だった。
人間ではない。多分、猫がやったわけではないだろう。
猫は興味深そうにカメラを見ていた。
体の位置が低いのでもっと地面が見やすいのだろう。
「ちょ!」私は慌てた。猫はカメラを加えて歩き始めたからだ。
どうしてかはわからないが、180度回してからくわえた。
なので、どこに言っているのかはわかった。
「取り戻さなくちゃ!」私は慌てて階段を下りていき、カメラを追った。
猫はそのまま外に出て、とことこと歩き始めた。
「待てー!」私はその後ろを走っていった。
猫は私に気づくと駆け出し始めた。
猫が普通にすることだ。
知らない人は普通に避ける。
だが、今回はそれが厄介だった。
仕舞いには私が負け、地面に跪いた。
「はぁ、はぁ、はぁ…」私は猫を見た。
猫は私を嘲笑っているかのように少し向こうで立ち止まっていた。
猫の目と私の目がお互いを見ると、またチェイスが再開された。
猫は見た目よりも体力がある。身軽いからかもしれない。
しかも、一切カメラを落としていないのだ。
綺麗に口に加え、走っていた。
「待てー!」それに反応するかのように、猫は鳴き声を上げた。
結局へば立ったのは…猫だった。
猫は確かに体力があった。
だが、私のトラップには負けてしまった。
本来爆弾魔がはまるはずだった深い落とし穴に突っ込んだのだ。
私を馬鹿にしているのか、飛び跳ねながら向こうに行っていたので、落ちたところに人が入る落とし穴があり、重力が重さの軽さを倍増したのだった。
「今回は私が買ったようだな」頑張って登ろうとしていたが、壁が崩れ落ち、なかなか出ることができなかった。
本来なら人が入るので、一晩かけて結構深くまで掘った。
猫が飛び上がれる高さではない。
勿論頑張ればできるが、この猫はそこまで賢くなかったようだ。
「それじゃあ返してもらおうか」言葉が通じたのか、しぶしぶと猫は地面にカメラを置いた。
私はおりてそれを拾うと、猫を逃がしてやった。
「危なかったー、これをなくしたらあいつに何て言われるか…ん?」ちょうどその時、あるものが目に入った。
防犯カメラには買ったあとで足したかのような文字が書いてあった。
「これは使い物にならないからどうなってもいい」さっきまでやった苦労は無駄だったようだ。
私は悔やんだが、それ以外に何もできなかった。のだ。