百不思議の小学校‐何一つ変わらない世界2
「とりあえずこれをどうにかするか。今日は1匹で大丈夫でしょう」私は魚を1匹だけ持ち上げ、台の上に置いた。「とりあえず初めには…」私は魚のうろこを削り取り、竈の中に入れた。
カンカンカンッ 私は火打石で枯れた草に火をつけた。
「フー、フー、」私は穴の開いた竹を使って火を強め、薪を火の中に放り込んだ。火は少し揺れ、薪を飲み込んだ。「フー、フー、フー、」私は火に息を吹き続けた。「フゥ、これでいいかな」私は常に火の前で立っていたが、ほかの魚を片付けた。「このぐらいでいいかな」私は魚のど真ん中に×をつけ、ひっくり返し、もう一度ど真ん中に×を付けた。火をよく通すためだ。「これであとは待つだけね」私は竈の前に突っ立っていた。
「…」私は静かに竈の中で焼ける魚を眺めていた。「そろそろかな」魚を取り出し、木の皿に置いた。「いただきます」魚の前に正座し、竹の橋を手に持ちつつ、手を合わせた。
「美味しい」私は目を輝かせて骨を避けながら食べ続けた。「ごちそうさまでした」私は手を合わせてから皿を持ち、ごみ箱に骨を捨てた。
ジャー 皿を洗い、太陽の下にかざした。「これで良し」私は外に出て外の空気を吸った。「もう少し薪をとったほうがいいかも」私は裏に行き、気を4分の1にわりはじめた。「このぐらいでいいでしょう」私は薪を重ね、いつもおいている場所に乗せた。
「おーい!」家の反対側から誰かの声が聞こえてきた。「今行く!」それは私の友達であった。「お待たせ」それから2分ほど後に表へ出た。「それじゃあ森まで行く?」私は浴衣から着替えた。もっと動きやすい服装へと。森に入る理由はお金を貯めるためだ。森の中にお金があるわけではないが、お金になる松茸をとるためだ。「うん」私は友達と森目指して歩き出した。「おお、たくさんある」私たちはたくさんの松茸を引っこ抜き、集めた。「これじゃあまだ足りないだろうから」友達は遠くを指さした。「あそこにキノコもあるの。取りに行こう」私は初耳だった。「そうなんだ、取りに行こう」私たちは山を越えて遠くに行った。
「わぁ」私は目を輝かせた。目の前には沢山のキノコがあった。見た目は様々、大きさも様々だった。
「掘りまくるわよ」私は無我夢中で掘り起こしまくった。「ん?」私の目に入ったものは赤いキノコだった。「これは何?」私が引っこ抜いて友達に見せると顔色を変えていた。「そ、それは毒キノコ…」私は慌てて毒キノコを手放した。「まだ触っても大丈夫でよかった。もしもこれを食べてたら大変悪い症状を出していたよ」私は一息吐いてからまたキノコを採り始めた。今回は毒キノコを避けながら。
「そろそろ帰らないとね、暗くなってきたし」私たちは山分けして一人ひとりの家へと帰った。
「それじゃあとりあえず寝るとしましょうか」私はベッドをふすまから取り出すと地面に敷き、その中に入ると目を閉じた。