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拾った女の子は常識知らず‐カフェの校長

「それで、どこに行くの?」マリナにそう訊かれ、気づいた。
僕はどこに行くのかを考えていなかったのだ。
「まさか…考えてなかったの?」彼女はため息をついてからスマホを取り出した。
マップを探すと、『カフェ』と検索した。
「とりあえずカフェでくつろぎましょ」
僕たちがカフェに行くと、席をとった。
とりあえずはジュースを頼んだ。僕はコーヒーが苦手だからだ。
といっても飲んだことがないのだが。
「コーヒーをお願い」何とマリナはコーヒーを頼んだ。
ホノカはオレンジジュースを選んだ。
頼んだものが来ると、僕たちは話し始めた。
「それで、学校はどう?」マリナがホノカに問いかけた。
ホノカは少し考えた。
多分5秒ほど。
考えていたのかもわからない。
彼女は元気よく頷いた。
「それならよかった」横から誰かの声が聞こえてきた。
そこには一人の男性が立っていた。
その男性を見ると、すぐに誰なのかが分かった。
「校長先生!」僕は目を丸くした。
いつもはどこにいるのかわからない校長先生が目の前に立っていたからだ。
「やあ、席を借りてもいいかな?」僕たちは勿論頷いた。
彼は席に座ると、細い目で僕たちを見てきた。
それは鋭い目だった。さすが校長先生になったまではある。
だが、優しい目でもあった。学校では代の人気者だ。
なんと校長先生なのに昼休みに時々子供たちとスポーツをしたりもする。
「どうしたんですか?こんなところに」僕が訊くと、彼は少し笑みを浮かべた。
「ここにはいつもいるよ。私はここが好きだからね、ちょうど君たちを見たから話そうと思ってね」
僕たちはどうやら校長の目に入っていたらしい。というか、多分校長のことなので学校の中にいる全生徒の顔を覚えているといわれてもおかしくないだろう。
「というかどうして君たちがここにいるのかな?今までにここで君たちは見たことがないのだが」
「ここに来るのは初めてです」マリナがルンルンとした顔で言った。
まあ、目の前にいるのはスポーツ抜群で頭もいい校長先生だ。
多分今で37歳だったと思う。この年で校長先生になれるのはそうないと思う。いったいどうや手なったのかは全くの謎だけど。
僕が思う一番の理由は彼がイケメンだからだ。まあ、違う言い方で言うのならばハンサムだ。
彼はまだ若い。なので、結構顔つきもいいのだ。
「そうか、まあ、学校を楽しんでいると聞けて良かったよ」彼は手を振りながら向こうのほうへと歩いていった。
僕たちはの煮物を飲み終わるとカフェを出ていった。
その日、僕はあることを知ったのだった。僕が多分一生覚えとこうと思ったことだ。
「マリナってコーヒー、今日初めて飲んだんだな」僕はにやりとした。
めちゃくちゃ笑えたことだ。マリナがほんの少しコーヒーを飲むと、めちゃくちゃ変な声を出していた。
「だってあそこまで苦いとは思わなかったんだもの」あの後、しぶしぶと苦そうに飲んでいた。
「まあ、次は…ここだな」僕たちはお互いを見た。
これは競争になるだろう。絶対に。
「それじゃあ行くか…」にらみ合うように見た。
「勿論」僕たちは店の中に飛び込んだ。
「ブックオンにトツニューだ!」

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