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「それでは行くぞ」いつもの先生ではないように見えた。
「せんせー、」1人の生徒が手を挙げた。
「ん?どうしたのかね?」完全におかしい。
「どうしてそんなに張り切っているのですか?」
「それは、ング…」先生は口ごもったが、僕にとっては彼の言うことを充てることなど朝飯前だ。
ははーん。そういうことかー。僕は完全に先生が張り切っている理由を知り、にやりとした。
「どうしました?」しかし、先生は完全にスルーした。「何でもない。」いつもの先生に無理やり戻っているが、顔は完全に張り切っている。
「?」生徒たちは頭をかしげた。“どうしたのでしょうか”市川さんに聞かれたが、僕は「さあ。」と聞き逃した。
それに、先生が張り切っていることはバレバレだ。頭から笑い顔が漏れているようにみえる。
体育館に着くと、みんなは運動靴を吐き、決められた場所に椅子を置いてから椅子に座った。
みんなが座ると、体育館は静かになった。
「これから新しく入った先生や生徒を歓迎する会を行う。起立!」壇上の上に上がった1人の先生が声を張り上げた。マイクはないが、声がとても大きかった。
「それって歓迎会ってことじゃないの?」岡名が小声で口を出したが、万久里さんににらまれ、黙り込んだ。
「礼!」「着席!」先生は壇上から降りた。
「そういえば新説はどこ行った?」そういえば新説がいなかった。確かに、列に並んだときはいたはずだ。だが、彼は何も手に持っていなかった。
「それでは校長先生からのお言葉です。校長先生、お願いします。」スピーカーから声が流れてきた。
え? 僕は少し驚いた。その声は、まさしくも新陽だった。それともう一人のアナウンスがいた。
校長先生のはなしは去年と同じで長かった。30分ほどしかたっていないはずが、数時間たった気分だ。
さっきもう一人アナ運さ―がいたといったよね。それは女子だった。とても落ち着いた声だった。「それでは新しく入ってきた先生、前に出てきてください。」
すると、静かに7人ほどの先生が前に出てきた。その中には僕たちの先生もいた。
この学校は一つ一つの教科が違う先生で行われている。まるで、中学校のようだ。
「私は5年生の家庭科を担当する…です。これから1年間、皆さんと仲良くできたらいいと思います。」(名前はその授業になったら言う)
「僕は5年の社会を担当する…です。皆さんに社会のこと分かってもらえると嬉しいです。これから1年間、よろしくお願いします。」
「俺は5年の理科を教えることになった…だ。これから1年間をよろしく頼む。」この人は苦手…じゃないかも… 僕は超能力を使い、彼の性格をわかった。
それから、自己紹介は続き、最後の人になった。それは僕たちの担任だ。
「ぼ、僕はこれから算数を教えることになった、た、忠野出須(ただのです)です。こ、これから1年間をよ、よろしくお願いします!」彼はめちゃくちゃ緊張していた。
「忠野先生、落ち着き落ち着き。」横の先生に言われ、彼は深呼吸してからもう一度言い直した。
「僕はこれから算数を教えることになった忠野出須です。これから1年間をよろしくお願いします。」さっきが嘘だったかのように滑らかだった。
「先生方、ありがとうございました。それでは席にお戻りください。」先生たちが自分の席に戻ると、次のことを言った。「それでは新入生をご紹介します。1年生の方、お入りください。」
1年生たちが入ってくると、そこら辺から口々に声が聞こえてきた。「可愛ー。」「ちっちゃい。」

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📖上鍵です『|上鍵《じょうかぎ》と呼んで』小説家🛜lvl目標1000フォロワー・わがままだけど欲しい