普通に生きたい僕であった(40)
「とりあえず…と思ったけど僕は何をしたらいいんだ?」僕は首をかしげた。「…」僕は少し考え込んでからまた窓から外を見た。
すると、後ろから誰かが肩を軽くたたいてきた。「!?」僕は驚き、頭を打った。「いたたた…誰?」僕は後ろを見た。「市川さん!?どうして動けてるの?」僕は目を丸くした。今は時間が止まっていて超能力者以外は動けないはずだ。
ということは… 「まさか市川さんも超能力者?」だが、彼女は首を振った。「それならいったいどうやって…」彼女は胸を見た。「これか」そこには黒く光る石があった。「多分これだと思う」彼女はその石を持ち上げた。「あれは危ないと思ったものが触れば消すか曲げるというようなことができる。そして僕たちの力はその中に入っている可能性はあるということだ。そして超能力自体を危険だと思っているのかもしれない。もしもそれが本当なら…」新説が突然横に出てきた。「本当なら?」僕は驚きもせずに彼を見た。
「彼女はあの石を外さないと彼女は超能力を使うことはできない」彼は見ればまともなことを言っていると分かった。「でも」彼は指を1本上げた。「あれは超能力よりも役に立つ。どんな危険からでも守ってくれて超能力よりも役に立つ。僕たちのはどんな危険があったとしても無傷で済む。しかし自分が持っているものは守れない。しかしあれは自分が持っているものも守れるはずだ。大切なもの、ペットをどんな危険からも守れる。しかもあれは僕の予想での話だけどほかの人も使える。でも僕たちの力はそういう風に使えない。ほかの人が自由に使うことはできない。ほかの人に力を渡すことができないからだ。だから向こうのほうがいいと思う。まあ実際では2つとも持っとけたらいいんだけど。でももしもあの石を少しでも触れば僕たちは超能力とさようならをすると思え」新説は黒いもやもやに包まれた石を見た。「…」僕はあの意思を見た黙った。
市川さんはおろおろと僕たちを見ていた。「そういえばいたね、でも暴走した紙の力を跳ね返せる石とまでは知らなかった」彼は石を見て感心していた。「これは…」彼は外を見て目を丸くした。
「?」僕も外を見ると目を丸くした。「こ、これはいったい…」僕が見たのは空だ。「まさかな…」そこには黒いものがあった。まるで空が壊れたかのようなものだ。「これはまさか!?」
彼は大急ぎで外に出た。「何!?」僕は大急ぎでついて行った。「これはたぶん…」彼の顔を見れば真っ青だと分かった。「この世界が止まったってところはおかしくなかった。でもその止まった世界で動くものがありすぎたのかもしれない」彼はそのままどこかに消えた。探そうとしても見つからなかった。「ってことは…」僕の顔も真っ青になった。
「まさか…この世界が崩れるんじゃ…」