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『ちょっと、この唱を壊すのはやめてもらおうか』
マネージャーだ… 今度は現れてうれしかった。
マネージャーの手にはメガホンがあった。
「消したとは思ったんだけど…」偽私はため息をついた。
偽私はため息をついた。どうやらこれは予想外だったらしい。
『少し内容を変えさせてもらった。なんでお前がここにいる』マネージャーは目を光らせた。
優真はマネージャーの登場に一切の驚きを見せなかった。まるでこのことを知っているかのようだった。
「まあ、本物が納得いかなかったから来たんだろ?」優真はあっさりと読み取った。
偽私は頷いた。それを見て、やはり私は心を打たれた。自分がダメな人とかは全く考えていなかったからだ。
「偽私は話の内容を変えすぎた。直さないといけないの。元の姿に」だが、マネージャーはあっさりと否定した。
小説こせつは本当にそういったのか?元に戻してほしいとは言ったのか?』偽私は固まった。
『多分お前はこういわれたんだろう。話が変わったな~ってな』偽私は小さくうなずいた。
それを聞いて優真は確実にすべてを理解した。「なるほどね、なるほどね…ま、そういうことで、君はどう答える?」
ちょうどそこへある人が現れた。「あっちゃ~、やるとは思ったけどこっこまでやるとはな~」そこにいたのはため息をついた。
そして、そこに行ったのは小説こせつ本人だった。
彼は鼻で笑いってからめちゃくちゃ笑った。「ハハハハハハ!」本当に彼はおかしな人だと私は思った。
そもそも小説こせつは人間なのかもわからない。
「それで、君は僕がこの状況を嫌ってるとでも思ったの?」偽私は動きを選びながらゆっくりと頷いた。
「ま、そう思われるのもおかしくないね。誰かさんがめちゃくちゃにしたからね~」見えないはずの私を彼は見てきた。
その表情はめちゃくちゃにっこりしていたが、その中にはめちゃくちゃ狂った怒りが入っていた。私の背筋が凍る。
「でもね、これも面白いと思ったからこのまま続けたんだ」彼はにっこりと笑った。
「今の状況は予想外だった。だけど、それも面白いものだよ。どんなことが起こってもおかしくない状態にしてくれたんだから」彼はちゃんと笑みを浮かべた。
「だからさ~」彼は偽私に振り向いた。「それを壊すのは困るんだよね~」偽私は怖くなったのか、その場を全速力で逃げ始めた。
それは私からすれば到底私ができないことだった。
その後ろを小説こせつが慌てて追い始めた。
「似てるな」優真がつぶやいた。『だな』マネージャーも同意していた。
「ちょっと!」聞こえないと思って叫ぶと、2人はこっちを振り向いた。
「あ」どうやら見えるようになっていたようだ。
いつからなのかはわからないが、私は慌てて逃げていった。
「やっぱり似てるよな」それを眺めていた優真はマネージャーに問いかけた。
マネージャーも同意していた。『やっぱり、だな』

「オハヨー」私は学校に向かって元気よく駆け出していった。
機能怒ったことはすべて忘れて~…
と思えたらよかったのだが…

「ねえ、昨日は本当にあれ、奈津美さんだったの?」私が元気よく席に着くと訊いてきた。
私は驚いて上を見ると、何人もが集まってきていた。
やっぱり忘れられなかったー!恨むぞー! 私はどこにいるのかもわからない偽私に向かって叫んだのだった。

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