私+君‐私は夢にいるのかな
「どうした?」君は問いかけてくる。「い、いや…何でもない…」私は少し後ろに下がった。君は首をかしげる。だが、すぐにおかしくなった。君は透き通り始めた。いったい何が起きているのかはわからない。だけど君は透き通り始めていた。しまいには見えなくなった。
茫然と見ていると強風が通りかかった。その一瞬だけ目を閉じてしまった。目を開けた時には空が見えた。というのは自分が空にいるということだ。落ちている。だんだんと地面が近くなってきた。どんどん近くなってくる。もう死んでしまうのかと思い、目を閉じた。
数秒後、風の抵抗が薄くなった。まだ死んではいない。目を開けるとまだ宙に浮いていた。だが、ゆっくりと落ちている。地面につくと周りを見た。とても古そうな場所だった。まらりを見ても気で作られた家が並んでいた。
そこには人がいたが全員浴衣を着ていた。私には気が付いていないようだ。その中でも一番の女性が目に入った。ほかの人たちと同じだが、何かが違う。
近寄る前に地面が崩れていった。また落ち始めた。上を見ると何もなかった。どんどん落ちる。下を見てもまだ何一つ見えない。だんだん前が真っ暗になってきた。
気が付くと私は自分のベッドにいた。
夢だったんだ。私は心の中でほっとした。ベッドから降りると服を着替え、髪を結ぼうか悩んでから外に出ていった。天気も良く、空気も綺麗だった。
学校につくとそこには生徒たちがたくさんいた。私の知っている人たちばかりだ。誰一人に呼び掛けられることなく教室についた。教室に入ろうとしたと置き、誰かに肩をたたかれた。「ッ!」パット後ろを見ると誰もいなかった。「こっちだよ」待った振り向くと一人の少女がいた。彼女はとても明るい子だ。私には光って見える気がする。美少女でもあり、君と同じほどの運動神経を持っている。成績はそこそこで、いつも積極的に手を上げている。
席に座った。前では静かに本を読んでいる少年がいた。彼は私からして謎の少年だ。成績は必ず平均点に一番近い成績をとり、だれとも会話をとらない。授業にはいつも出て最低限のことはするが、全く積極的じゃない。私と同じだ。だが、彼の名前は思い出すことができない。
彼は昼休み、欠かさずに1冊の本を読んでいる。いつも本に顔を向けているので誰も気が付かないが、結構イケメンだ。顔の形もスタイルもかっこいい。私にはわからないがほかの生徒にはわかるようだ。私からすれば自分に似た人間だということだけだ。彼はいつも分厚い本を読んでいた。私の呼んでいる本は平均で言えば約300ページだ。だが、彼の読む本は平均1000ページほどだろう。私には1冊読むのに何週間かかるだろうか。しかも時々飽きることがあるので秋田気持ちが消えるまでに数日は立ってしまう。1000ページも読もうとすれば何度飽きてしまうのだろうか。想像もつかない。
君はいつものように聖徳太子だった。何人と一緒に話していた。耳が何個あってもおかしくないと思えた。
君は私に気づき、駆け寄ってきた。「ねえ」私は又思ってしまった。だが、今回は違うはずだ。
『私は…』
どこか行かない?
『夢にいるのかな』