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「誰だ!」地価の奥から声がしてきた。分かったのは多分地面のぶち明けた時に大きな音が出たからだろう。
忍座先生は黙ったままだった。忍座先生は地面に降りると、奥へ歩き出した。声がしてきた方に歩いて行ていた。
「お前か!」勿論のことだが、サイボークだった。彼は中を向けてきたが、気が付くとその銃は粉々に砕けていた。
「!?」金木、忍差とサイボークは驚いた。誰一人、忍座先生の動きを見えなかったのだ。
は、早すぎる。そんな馬鹿な… サイボークは考える間もなく砕かれ、胸にあったクリスタルも壊された。すると、体にひびが入り始め、ばらばらになってしまった。
しかし、忍座先生は悲しみにも捕らわれなかった。「行くぞ」話し方も変わり、まるで別人のようだった。いつもなら明るい先生が、今は真反対だ。冷たいオーラで、全く明るさがなかった。
「「は、はい…」」2人は茫然とした。誰なんだ… と。
それからもっと進むと、今度はすらりとした女のサイボークがいた。多分スピードに特化しているのだろう。
「こんにちは、私は女の人だから…」容赦してねと、続けたかったのだろうが、先生は全く容赦しなかった。
バシッ! 先生は前に飛び、殴りかかった。風を切り裂いたほどだ。しかし、サイボークの方も早くて、ぎりぎりでよけた。
「や、やるわね」どうやら忍座先生のスピードに動揺しているらしい。しかし、忍座先生は待たない。バランスをとるとまたとびかかった。
ドカ! 今度は片手が外れ、そこから電気が漏れていた。「クッ…」危険を感じたのか、抵抗し始めた。「おら!」殴ったが、ひらりと交わされてしまった。
「な!?」しかし、もう遅かった。先生はサイボークのクリスタルに手が届いていた。メリメリ…バキ! クリスタルが壊れると同時に、サイボークガ粉々になった。
次々に来たが、傷一つ付けることもできず、すべてがやられてしまった。「ここか…」先生の声は裏返っていたため、まるで声まで別人のようになってしまっていた。
後ろかついてきていた2人はまだ何もしていなかったため、少し悔しがっていた。2人とも戦うのが好きなのだ。なので、体育館で忍座先生と戦った時も楽しんでいたのだ。
今前にあったのは大きな戸だった。いつも近くにいた山の地下にこんなものがあったのか、と思っていた。
「入るぞ」忍座先生は開けようとしたが、固すぎてびくともしなかった。忍座先生は少し考えると、戸を思いっきり蹴った。威力でぶち明けることができたらしく、戸が吹っ飛んで行った。
「やはり来たか」部屋に響く声が聞こえてきた。「お前は…」先生の目はさっきまでより怒りが増していた。

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📖上鍵です『|上鍵《じょうかぎ》と呼んで』小説家🛜lvl目標1000フォロワー・わがままだけど欲しい