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「神が呪われることなんて…ある?」か僕は固まったままだった。「まあもちろんあるよ。みんなは知らないと思うけど神よりも上に位は存在するんだ。それこそが本物の上位にいる人だ。もちろんその人物こそこの世を作った人物。名は知らないし、この数万年姿を現していなかった。この情報は噂だけど本当の可能性は高い。証拠も少しは得ることができているから」僕は目を丸くした。「ということは真の神が呪ったってこと?」彼はうなずいた。「多分帰ってきたのかもしれないね。そして彼にイラついたのだろう。だから呪ったのか漏れない」バンダイルスを見て彼は言った。「お前の…が返ってきたぞ」僕にはその一言が聞こえなかった。しかし、その時は超能力を使うことは完全に忘れていた。
彼がそこから動くと、バンダイルスは正気を戻していた。「あいつが…」彼の顔は真っ青だった。「あいつって…」やっと動けるようになった僕は手を動かしてみながら聞いた。「彼の師匠だよ」僕は驚いた。「師、師匠⁉」突然バンダイルスが消えた。どこかに瞬間移動をしていったのだろう。さっき言っていたことも忘れて。「…消えたか…」僕はバンダイルスがいたところを確認した。彼はもうここら辺にいなかった。
「まあこのことは予測済みなんだけどね」僕はにやりと笑った。「よし、それじゃあここから逃げるよ!」僕はさっさとそこから瞬間移動で消えた。残った2人は僕のほうを見ていた。「行きましたね…」2人もそこから歩いてどこかへと行った。

「フハ―」僕は自分の家に戻り、ソファに座った。「何かを忘れている気がするけど…まあたぶん気のせいか」僕は立ち上がったが、またソファに倒れ込んだ。「やっぱり疲れたな…あんな力を食らったらふつう立っていられないだろうね」僕は苦笑いをした。「あれはまあもちろんのことだけど超能力者にしか効かないものだろうな」僕はあの感触を思い出した。まるで体内におもりがついているかのような、体の時間が止まっているかのようなとても言葉では表すことのできない感触だった。「あれはまるで悪魔のようだったな、まあ呪われているという説が本当なら悪魔だってことも説明がつくけど」
僕はため息をついた。「まあ、とりあえず寝るか」気が付くと、少し暗くなっていた。しかし、その夜、ある夢を見た。数日間見ていなかった夢を。

元気にやってるな 突然暗闇の中から声が聞こえてくる。
「お父さん!」僕はその声を頼りに暗闇を走り続けた。
色々大変なことがあるだろうが、楽しんでいるらしいから私は嬉しいと思うよ。また今度、まともに話せるときにはもう少し話そう。今回はもう時間がないだろう。また今度、会おう。
僕は慌てて走った。しかし、追い付くことはなかった。というかお父さんが底にいたのかもわからない。

だが、気が付くと朝になり、起きていた。
目には涙の跡が残っていた。
「僕って泣くことは…まあ人間だから…」ちょうどそこまで言うと止まった。
僕って本当に人間だっけ?でもまあ誰でもできる力だからそりゃあ人間だろう。でも本当に人間?人間っていったい何?人間って…

本島に存在するのか? 僕はおかしなことを考え始めた。

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📖上鍵です『|上鍵《じょうかぎ》と呼んで』小説家🛜lvl目標1000フォロワー・わがままだけど欲しい