私+君‐どうにかなるだろう
「彼女の大事なペットの犬が死んだのよ」
私からすればまるで…自分のことみたいだった。
「そうだったんですか…」私はうつむいていった。
何も言えることはなかった。その空間は少し気まずいスペースになってしまった。
「と、とりあえず食べましょ!何か食べたいものはある?」お母さんはそこの空間を破るかのように告げた。
「それじゃあ…」私達は食べながらもいろいろと話して、結構親しくなれた。
と思う。
「…」僕たちはお互いを眺めて茫然と立ちすくんでいた。
どうにも話すことがないからだ。「その…」僕は気になったことを口に出した。
「君は違う、どこかから来たんだよね」彼女は首を傾げつつ、不安そうに頷いた。
わからないが、多分そういうこと、ということだろう。
「なるほど、それなら…」僕は彼女の手を引いて外に出ていった。
彼女は何をするのかわからなかったが、僕はもう考えていた。彼女を元の場所に戻す方法を。
「ちょっとパソコンをお借りします」僕が言ったところは図書館だった。
「どうぞ」僕たちはパソコンのところに行き、立ち上げた。
そこで日本地図を取り出すと、彼女に向かって聞いた。
「この中に君が来たところはある?」彼女は地図をじっと見て頷いた。
彼女が指さしたところは四国らへんだった。
そこにズームインすると、彼女は愛媛を指さした。
ここはそこまで行ったことがなかったが、
その中を見たが、彼女は正確にはわからないといっていた。
僕が三次元ビューで周りを見てみると、彼女は目を光らせた。
ゆっくり動いていき、彼女はあるところで止まった。
目の前には家があった。
「これ…私の…家…」一応彼女がどこから来たのかはわかることができた。
その場は僕がメモ帳に残しておき、図書館を出ていった。
次に問題なのはどうやって向こうまで行くかだ。
親に頼まないと車は使えないが、何十時間もかかるだろう。
電車を使うことはできるが、詳しく調べる必要がある。
「仕方ないか…」とりあえず僕は彼女を彼女の家へ連れていった。
一応本人も感情がなかったので、大丈夫だろうと思っていた。
「できるだけの間は自分の部屋にいて。見つからないためにも」彼女は薄くうなずき、家に入っていった。
僕も自分の部屋に行くと窓から向こうを見た。そこには彼女がいたが、ボーっと天井を眺めていた。
「これって……君より感情がないじゃないか…」彼女はこっちを見てきたが、表情を何一つ変えなかった。
本当に感情がなければ、君はこういう風に見えるということだ。
「速く戻さなくちゃ」僕は君を取り戻すために調べ始めた。
アイパッドは学校から配られていたので、電車のことは調べることができた。
それから数時間ほど調べていた。「こんな感じか」僕はざっくりと調べることができた。
彼女の居たところを見て回るからには、そこまでここと変わらなかった。
結構平和そうに見えたし、家は結構たくさんあった。
そこで一番気になったのは電車だ。
電車がここら辺を全く通っていないということだった。
一番近いのでも2キロメートル先だ。
「仕方ないか…」僕はとりあえず、その計画で終わらした。
だが、それは仕方ないというので終わることではなかった。
だが、それを知らなかった。
「とりあえず寝よ」僕はベッドに入った。