見出し画像

「いったいどうなってるんだ…?」マネージャーは強くうなずいた。ちょうどそこへ暗闇狼ダークウルフたちが駆け込んできた。
彼らは俺を見ると、固まった。俺にはどうしてかわからない。
俺は彼らの方向へと歩き始めた。
今までは転がったり跳ねたりしないといけなかったが、今回はなぜかスムーズだった。
私が近づくにつれて彼らは後ろに下がった。
「お、おい」なぜか暗闇狼ダークウルフ瘋癲フウテン、ホノが警戒していた。
「どうしたんだ?お前たち」俺は彼らに呼び掛けた。
それを聞いて、初めに気づいたのは暗闇狼ダークウルフだった。
「まさか…我が主?」俺は吹き出した。「そりゃそうだろ」ホノが歩いてきて、口を開いた。
「その…自分を見てみて」俺は彼女を否定した。「いいや、俺はスライムだ。そんなに曲げれないよ」
だが、それでも、彼女は諦めなかった。「今ならできると思うよ」
俺は下を見てみた。そこには地面などなかった。
あったのはあったが、とても下にあった。
視界に移ったのはもう一つだった。
人間の体だ。
「は!?」俺は自分の体を見て驚いた。
そこには人間の体が合ったのだから。
しかも、見知らぬ服を着ていた。
「これってさ…」俺がホノを見ると、彼女は頷いた。「こっちの世界にある服」
俺は跪いた。「まさかこんな日が返ってくるとは…」俺の目からは涙がぽろぽろと流れていた。
「また人間になれるなんて…」その時思った。「これって…戻れるのか?」『はい、一応戻ることはできます』
その言葉にはちょっと気になった点があった。「ねえ、ソウル、今の一応ってどういう意味?」嫌な予感がしていた。
『その意味のままです。一応、戻ることができます。10分に一度、返信できます。今はアングリーバット、鼠、悪魔雲デーモンクラウド、スライム、ビーストベアとヘルパーに変身できます』
そこにも気になったので聞いてみた。「ビーストベアって誰だ?というかヘルパーってこの体のことか?」『ビーストベアとはあの誰かさんが大量生産した熊のことです。そして、はい。本来なら旅などを手助けしてくれるパートナーみたいなものですが、誰かさんが捕食してしまったのでその体を得ました。違う意味で言えばひとご…』俺はそこでソウルの話を止めた。この先で何を言おうとしたのかは普通にわかる気がしたからだ。
「誰と話してた?」ホノが効いてきた。「いや~、独り言だよ」とりあえずソウルのことは隠しておくことにした。
「ま、とりあえずいいとして、帰ろうか」だが、そう簡単にいかないと思っていたほうがよかっただろう。
外に出ようとしたときに、入り口の門がバン!としまった。
「何だ?」俺たちが周りを見ると、数十人の視線を感じた。
「ヒ、ヒ、ヒ。いい姿をしている娘が2人もいるじゃねえか」人間の声がしてきた。
「これは楽しい数日になると思うぜ」違う人の声が聞こえてきた。
娘、というのは俺たちの話だろうが、「2人ってホノと誰だ?」ホノはまっすぐ俺を指さしてきた。
「本来の姿が女性だったのかも。どう見ても女」俺は自分をもう一度見て叫んでしまった。
「はー!?」

いいなと思ったら応援しよう!

📖上鍵です『|上鍵《じょうかぎ》と呼んで』小説家🛜lvl目標1000フォロワー・わがままだけど欲しい

この記事が参加している募集