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「もう一度人探しをしよ」それを聞き、僕は少し驚いた。
「もうみんな死んだんじゃないの?」だが、佐々木は首を横に振った。
僕がめちゃくちゃあっさりといったからなのか、彼女は動揺した。
「ひどいこと言うね…まあ、本当なんだけど、…」彼女は目を一度閉じて僕を見てきた。
彼女が目を開けた時に分かったのはたった一つだ。彼女は冗談を言っていないということ。
「まだいるはず、生きている人が」僕は少し圧倒されて頷いてしまった。
彼女は僕が頷くのを見て、にっこりとした。気が済んだ、という顔だ。
「それで、どうやって探すんだ?」僕は彼女を真剣な顔で見た。
彼女は少し考えるしぐさをしてから言った。
「まあ、とりあえずは一番簡単な方法、このボートで見つける」彼女は僕たちがぎろったボートを指さした。
僕は一瞬の間だけ、意味が分からなかったが、すぐにどういう意味なのかが分かった。
「とりあえずはこれが動くのを試すか…」僕は始めて見た。
すると、すぐに動き出し、エンジンが音を立てた。
「フ~」動くか心配だった僕は腰を下ろした。
運がよかったようだ。
「それじゃあ、出発!」僕たちは食べ物などをあるところに隠し、出ていった。
この中を走らせるのは意外と簡単だった。
大きいものは全て落ちていたし、小さいものはほとんど水の波でどいた。
そこらへんにはそれでも問題になったものがあったので、それはうまくどけた。
「あ!」向こうを見ると、そこには船があった。まだ浮いていて、とても運がよかったようだ。
しかも一番驚いたのはその中に人がいたというとだった。それは大人が二人と子供が3人だった。
全員心強そうにも見えたが、希望をなくしたかのようだった。
僕たちはそこに近づいた。
もう信用できる人じゃないとだめというのはやめた。
生きるためには知らない人とも助け合わないといけないことは今までの経験でわかったからだ。
「すみませーん」僕が呼びかけると、彼らは一瞬奥へと逃げ込んだが、恐る恐ると出てきた。
彼らの目は兎のようにひるんでいなかった。ライオンのように威嚇しているように見えたたのだ。
「誰ですか?」多分お父さんだと思える男性が恐る恐ると聞いてきた。「あの…」気まずくなったところへ女の子が現れた。
彼女を見て、僕は驚いた。「!」彼女はクラスメイトだったからだ。いや、クラスメイトじゃなくて隣のクラスだったと思う。
だが、言いたいのは知っていたということだった。彼女のことを。
「大洋…君?」僕は軽くうなずいた。
彼女が説明すると、大人の二人は警戒心を緩めた。
「さっきはすまなかった。許してくれ」お父さんだと思う人に謝られ、僕は首を振った。
「そういう系会心のおかげで生き残れることは多いです。大丈夫です」おかしな言い方だっただろうが、一応通じたので結果オーライということにしておいた。
僕は彼らに説明すると、オッケーしてくれた。このボートは彼らのらしく、これに乗っていると津波が来て、運よくボートが浮かび上がったらしい。
普通はおかしな話だが、この世界は海に覆われるというもうおかしな世界だ。何が起きてもおかしくない。
その時、僕は心の中で喜んだ。
これで4人は獲得!

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