シャドウキラー(28)
「何だこれ」666番は地面に落ちている紙を拾い上げた。「招待状…かな?」デリルガはその髪を見てすぐに分かった。「これはあいつが…まあ違うだろうね。もう彼のゲームに入っているのだから」それは納得ができる。紙を開くと、その中にはこう書いてあった。『お前の目当てのものはここにある、欲しければ取りに来い。3時半より前にこい』その下にはマップがあった。「いったいどこから…」周りを見たが、壁に穴もなかった。「壁にくっつけてあったとしか考えれないわね…でも私たちが通る時、ぴったりに落ちる方法が分からないわ…」333番もいったい誰がやったのかを何一つ分かっていなかった。
「どうするんだ?」デリルガは666番をチラリと見た。「とりあえず見てみるか…」666番は目を閉じた。周辺の波を感じ取っているのだ。少しすると突然、天井をけった。天井が壊れ、さっきまで洞窟のように暗かった場所に光りで照らされた。
「これは…」そこには穴が開いていた。頂上まで穴が開いていて、そこから誰かが侵入したのだと思われる。「ここから出るぞ」666番はそこを出ていった。『どこに行く』放送でそう流れたが、3人はそのまま出ていった。『ち、ばれたか』取り残された放送人は実際、首を持っていなかったのだ。どこにあるのかもわからない。本当はこの迷路をコンプリートされると脱出するつもりだったらしい。
3人はとりあえず歩くことにした。今日はなぜか人が多く、走ると見つかる可能性がある。しかも、今から2時間もある。走る必要がない。「本当に行くの?」333番は少し信用していないようだった。「もしもこっちが嘘をついているとしたら?向こうが首を持っているかもしれないわよ」333番は後ろを見た。「大丈夫だ、こっちが本物だということは分かる」666番は自信満々のように言ったが、全くそのようには見えなかった。「とりあえずどうでもいいだろ、他にやりたいことがないんだから」デリルガはノリノリだった。「少し寄り道しないか?」デリルガは時間がまだあるからか、寄り道をしようとまで言い始めた。「何でよ、向こうで待てばいいんじゃないの?」デリルガはお腹を押さえた。「腹が減った…」すると、3人のお腹が鳴った。どうやら3人ともお腹がすいていたらしい。「ま、まあいいんじゃないの」333番は666番を見た。彼も頷き、3人はそこら辺の通りへ歩いて行った。「美味しかったー」デリルガは満足で歩いていた。3人は色々なものを食べ、お腹いっぱいになった。
「とりあえず行くわよ」そう彼女が言った途端にデリルガはガクリとした。どうやら行くのが面倒だったのだろう。しかし、彼は立ち直り、歩き出した。「ここだ」前には小さな扉があった。小さく、3人がギリギリ通れるほどだった。「ここは…」その中には何もなかった。1つの穴だけだった。その上にはこう書いてあった。
『ここに招待状を入れろ』そこに招待状を入れると、壁が消えた。と言っても壁が動いただけだ。そこから中に入ってみると、もう一つの部屋があった。こっちには奥に看板があり、こう書いてあった。『すぐに始まる。それまで待て』どうやら待てということらしい。そしてその部屋にはもう一人の人がいた。子供だった。とても暇そうだった。誰だろうと3人が思っていると、後ろの壁がしまった。デリルガたちは蹴ったが、びくともしなかった。さっきの部屋のように。波を感じ取る力も部屋内だけになり、外側は一切感じ取れなかった。
少しも。