百不思議の小学校‐裏切者の不妖怪(3)
地球を10回周る、約秒速42万キロだ。ということは分速2520万キロ、時速635億400万キロ。
その方法を実行しようとすると、あることに気が付いた。「…そんだけ早く走れるか…」実は飛ぶことで光りよりも速いスピードを出せるが、走ればそこまで速く走れない可能性がある。それは問題だ。飛んだとしてもこの星に接触していないといけない。それが飛んでいるときにはできないのだ。なので、他の方法を考えた。「そうだ…」地面をたたいてみると、ひびが入った。守られていないということだ。
地面を連続で殴ると、穴が開いた。その下には土があった。大量の土が。掘っても掘っても終わりはない。なので、そこら中に穴をあけ始めた。いつかはこの星がボロボロになると思って。しかし、全く動揺しなかった。
そこら中に穴があるのに、この星は崩れる気配すらない。何かが支えているのかもしれない。そう思い、星の中心だと思える場所まで掘っていった。思った通り、真ん中には何かのクリスタルがあった。そのクリスタルはとてもきれいだった。虹色に光っていた。しかし、壊そうとしても壊れない。完全に無敵化と思った。
「無敵なら…」違う方法を考えた。地上まで戻っていった。そのクリスタルを持って。「もしもこれが星を支えているものだとしたら…」地上みあがると、一瞬は異変が見当たらなかった。しかし、急に横へ落ち始めた。おかしな方向だ。普通なら。下に落ちるはずなのに。すると、小石が目の前を飛んで行った。どうやらこのクリスタルは重力の中心らしい。なので、いい考えをした。
クリスタルを空に投げ、思いっきり殴った。クリスタルは砕けることもなく向こうへと飛んでいき、この星の周りにあるバリアにぶつかった。クリスタル自身が重力を与えているのでクリスタルは呪力がない。まっすぐ飛ばせば落ちることなく、ずっとスピードが落ちるまで前に進んでいく。そして当たると、光りが放った。無敵な壁と無敵なクリスタルが当たり、どちらが壊れるかわからないため、火花がともっているのだった。とても翁火花が。ついに決まった。無敵だったはずの壁が壊れたのだ。もしかすると無敵ではなかったのかもしれない。
クリスタルはどこかに飛んでいき、空気も抜け始めた。息をしなくてもいいのが妖怪のいいところだ。なので、別に宇宙にいても何の問題もない。しかし、腰背は寒さだけには対応してない。少しは対応しているが、せいぜい2時間ほどで凍り付いてしまう。なので、それより前に戻っていないといけない。なので、飛ぶことにした。吸い込まれる力を使って数秒だけは短縮して、飛び立った。なぜか重力か空気がないと全く早く飛べなくて、時間がかかる。しかし、どうにかちきゅの近くまで来た。それには1時間半もかかった。その間、色々な場所に行った。へんてこな生き物のいる真っ赤な星や、カラフルな星、完全に黒くて見にくい星もあった。
最後についた星は地球かと思えば、色が完全に反対だった。その星は何もかも色がひっくり返っていた。そこにはかいぎ小学校もあった。
やっと着いた… ほっとして下りると、運悪く今度はかいぎ小学校を見つけなくてはならなくなった。「めんどくさい…」僕はぼそりとつぶやいた。