その昼間はなぜか集会が開かれた。
私は多分理由を知っていた。
集会では珍しく校長先生が長いこと話していた。
私はほとんど話を聞かなかったが、その後クラスメイトから聞いたことでは確かに私がしたことだった。
だが、私がやったということはわかっていなかったらしい。
私は少しホッとした。
これが見つかれば多分この学校から追い出されるからだ。
その自信は結構高かった。
次は何にしようかと思えば、敵が現れた。
私が家に帰ろうと靴箱まで行くと、そこには一枚の手紙が入っていた。
一瞬はラブレターとかかと思ったが、内容を読むと初めの1列だけで違うと分かった。
初めに書いてあったものは…
『挑戦状!』
普通ラブレターの初めにこんなことを書くバカはいないだろうと私は予想した。
それを2人に見せてみると、2人も目を細めた。
「僕たちに挑戦状を出すとは…」内容はこうだ。
『僕は君に挑戦状を出す。
これから2週間の間、どこまで学校でいたずらができるかを勝負しよう』
どうやら私たちがいたずらをしていたことに気づいていたようだ。
私はため息をついた。これはめんどくさそうなことになりそうだ。
その次の日にはその匿名が動き出した。
初めは全く話に出てこなかったが、4日目になると大騒ぎだ。
さすがの2人でも手が追えなかった。
この人は天才だ。
私は焦った。
少し焦りすぎたかもしれない。
向こうはどんなことでも簡単にできていた。
まるでどんなことでもできる力を持っているかのようだ。
土日に、私は2人と一緒に私の家で作戦会議をし始めた。
2人とも自分がやるのも難しいことを軽々とやる匿名にイラついても燃えていた。
「どうしたらいいだろうか…」色々と作戦を考えてみたがなかなかいいのがなかった。
「これはどうかな」私が考えあげた方法を聞いてみた。
私はいいと思ったが、2人はどうやら足りないと思ったようだ。
2人とも何時間も考え続けていた。
私は2人がディベートをしているのをずっと眺めていた。
いつになったらこのディベートが終わるのかはわからない。
何年続いてもおかしくないほどだ。
すると、咲良が口を出した。
ずっと話していたが。
「この匿名って…校長先生だったりして」
私は目を丸くした。
あんな人がこんなことをできるだろうか。
だが、考えてみればどんなことでもできる。
校長先生ならどんなことでもできるだろう。
私たちにできないことを軽々とすることだってできるだろう。
その可能性はあったので少しそれを考えておこうと思った。
「でもこれが本当なら面白くなるかもよ」優真はにやりと笑った。
ついつまが合いすぎて、それ以外に考えれることは何もなかった。
だから、私たちがしたことといえば、何もしなかった。
本当に校長先生なのかを見るために。
だが、どうやら本当だったようだ。
それが分かったのは最後の日だった。
私は少し教室から抜け出して私の靴箱まで行った。
すると、そこには校長先生が立っていた。
「そこで何をしているのかな」私は声を上げた。
校長先生は全くびっくりせずにいた。
「いや、歩き回っているだけだ」だが、もちろん私は信じない。
「私の靴箱の前にいるのはどうしてかな」校長先生はうまく理由を作り出そうとしていた。
だが、私はもうわかっていた。彼が100%犯人だ。
『カット!』