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「警察が何一つできない」 その間、その場所は沈黙におちいた。
「そんなこと聴いたことがないわよ」333番は前に出た。「そのまで大変なことなら市民にも知らせないと…」「そうだ、そうしたい…ができないんだ!」双眼鏡を手にして彼は言った。
「何回か発表を試みた。しかしできなかった。この『サラリー殺し』はただの呼び名だ。しかも今までの殺しは本当にサラリー殺しが犯人なのかもわからなかった。だから証拠がないと発表は不可能なんだ」彼は手をに力をいれた。「そういうことでしたか…」ずっと後ろで聞いていた小次郎が口をはさんだ。
「まだいたのか」忍座先生が今考えていることは、どうやら小次郎のことよりもサラリーマンの方が大事だ、らしい。
「イラつく」彼の目は燃えていた。「俺の仕事を邪魔するものは始末しなければ」彼はそこを歩き出ていった。「…どうしますか…?」金木は忍座先生を見た。
「今は彼よりもあのサラリー殺しの方が重要だ。あいつもサラリー殺しを追うならまたいつか会うだろう。そのとこはその時だ」忍座先生はついてこいと言い、廊下を歩いて行った。
「どういうこと?」少し行くと岡名が立っていた。「何がだ…」金木は岡名を見た。「金木と忍差と一緒にいたんじゃなぁい?」岡名は僕たち2人を見た。「誰がだ」金木は真剣に何かを考えながら聞き返した。「博のこと!一緒にいたんじゃなぁい?見当たらないんだけど。それとさっき通りかかった人、誰?どこかで見かけた気がしたけど…そうだ!思い出した、確かテレビで天才のハッカー…」そこで間が開いた。「ってあの馬凪小四郎!?何でここにいんの!?まさかここで何か悪さを…」怖がっているかと思いきや、有名人にあったかのように目を輝かせていた。しかし、忍差に口封じをされ、黙った。そこへ忍座先生が歩いてきた。どうやらどこかへ行ってきたらしい。「先生!」口封じされつつも大きな声で叫んだ。岡名が。「博の居場所は知りますか?この2人が教えてくれなくて」だが、忍座先生はとても疲れているように見えた。「まだ…教えて…いないのか…?」忍座先生は汗びっしょりだった。「それより忍座先生はいったい何をしていたの?」忍差は忍座先生を見た。彼のズボンには泥が付いていて、多分もういつものようには走れないほど遅くなっているに違いない。「ちょっと…な…」汗を拭きとって座ると、説明した。
「あの後僕はサラリーマン殺しを追ったんだ。どうやら校庭の端に立って、空を見上げていた。だから追いつけた。でも手を1本も触ることができなかった。僕は弱っていたかもしれないしただ単に向こうが強かったのかもしれない。多分向こうの方が強すぎたのかもしれない。でも僕は戦い続けた。そしたら急に彼は塀を超えて誰かんちの屋根に上がったんだ。だから追ったらまた逃げられた。だから僕は数分ほど追いかけまわしたよ。でも向こうは軽々と逃げた。僕はフルスピードを出したけど全く追いつかなかった。僕は彼のレベルにちっとも到達していなかったんだ。」そういい終わると、その場所は静かになった。なので、岡名が意味が分からないがとりあえずヤバそうなので話題を変えようという考えで声を出した。「それで、裕陽はどこに行った?」忍差はハッとして答えた。「博は…」忍差は歯を噛み締めた。

馬凪小四郎だ。