無名小説スライム編(27)
そのまま森の中を駆け回っていると、洞窟の前に現れた。
この洞窟は誰も入った痕跡がなく、宝石がザクザクとあった。
俺は鼠を吐き出すと、そこにあったすべての宝石を捕食した。
戻ってみると、ホノが地面に生えていた雑草を食べていた。どうやら人間でもおいしく食べれる章句物らしく、見た目は少しやばいがそこはどうでもいいだろう。
俺はそれも捕食すると先まで進んだ。
気付かぬ間に胃袋が満腹になってしまい、もう何も捕食できなくなった。
仕方なくもう捕食せずに進むと、巨大な百足が…じゃなくてまっくろくろすけになって地面に倒れている巨大な百足が目の前にいた。
「アール・アイ・ピー(英語ではRIP、Rest In Peaceという意味。日本語では『安らかに眠る』だ)」それから100mほど先に行くと、今度はあのデカい熊が現れた。まあ見えた時にはもう●焦げになっていたが。
死狼が見えたとたんに強力な電気で攻撃しているので俺は何も見えない。
何しろ死狼のほうが先を見えるのだから。
だから、いくら奥に行っても生きている敵を見なかった。
みえたとすれば小さな鼠が1、2匹ほどだった。
俺は死狼に一瞬でもいいから見せてほしいといったが、危ないといって言うことを聞いてくれなかった。
だが、俺はため息をついただけで何も言い返さなかった。確かに危ないからだ。
やっと敵が見えた時にはもうボス部屋にいた。だが、そのボスもホノ、暗闇狼と死狼がすぐに倒してしまった。
俺は「あぁぁ…」とつぶやくことしかできなかった。ボスは地面に倒れ落ちると動かなくなった。
すると、急にボスが破裂した。緑の血が飛び散り、その中からは小さな雲の軍隊が現れた。
蜘蛛ではない。雲だ。綿菓子のようにかわいいが、暗闇狼、死狼とホノは駆け戻ってきた。
「逃げるよ」ホノたちは俺をつかんで駆け出していった。1匹でも捕食してみたかったが、もう無駄だった。外にいたからだ。
おれは3人/匹を見た。「どうして逃げたんだ?別に怖そうには見えなかったけど」すると、ホノが説明した。
「あの雲はただの雲じゃない、ほぼ無敵の破壊雲。大昔に作られた本によるとあの雲は村から村へと襲い掛かってくる。だが、抵抗することができない。物理攻撃も魔法攻撃も貫通して当たらないから。だから人々はあの雲をこう呼んでいる。悪魔雲と」俺は目を丸くした。「デ、デーモンクラウド?」全くそういう風には見えなかったがまあホノが言うならありえるだろう。
すると、洞窟の中から大量のデーモンクラウドが現れた。「これを逃がせばこの世界は滅びるかもしれない」ホノたちは焦っていた。
俺はいい考えをしたので胃袋にためていたものを全て吐き出し、ホノにデーモンクラウドにめがけて飛ばしてくれと頼んだ。
彼女は何も言わずに飛ばしてくれて、俺は1匹を捕食した。『解析開始……解析完了』俺はデーモンクラウドに変身した。
もしもこれが成功すれば面白い結果になるだろう。
俺は、あることをした。
かわいいデーモンクラウドたちに飛び込んだのだ。
正面から。