拾った女の子は常識知らず‐我が宝を盗まれた!
「スー、スー」ホノカはベッドの中で寝ていた。
僕は彼女を見ると、少し考えた。「とりあえず…」僕はこっそりとその部屋を抜き出していき、地面にある一つのタイルをのけた。
この家には僕がこっそりと色々仕掛けを作っておいた。
全て単純なものだが、ホノカが家にいる限りは必須なものだ。
そこの中には僕の全財産が入っていた。
めちゃくちゃ輝いて見える。目がくらみそうだ。
その一つを取り出すと、タイルを元の場所に戻した。
この気に見えるタイルは少し重みをつけておき、ホノカが持ち上げれないようにしておいた。
「ニッシッシ」後ろを見てもホノカは見当たらなかった。
僕が口に入れようとしたときに、後ろから嫌な視線を感じた。
後ろを見ると、そこにはホノカがいた。だが、彼女はまだ睡眠中のはずだ。
そして、勿論睡眠中だった。だが、ホノカは寝ながら歩いていた。「メロンパ~ン」どうやら僕が持っていた国宝をかぎつけたようだ。
だが、相違簡単に取られるわけにはいかなかった。これは僕が道端で拾った2百円玉で買ったものだ。僕が食べる権利がある。(もしもお金を拾った時はとりあえず交番に行くこと。お金は70%以上の可能性で誰もとりに来ないから)
「渡すか!」僕はサッとメロンパンを隠した。
だが、彼女はめちゃくちゃぐいぐいと来た。
「やめてー!」僕はメロンパンをホノカから遠ざけてだが、ホノカもなかなかあきらめなかった。
彼女はのっかってきてまで取ろうとした。しかも、目を閉じて寝たままでだ。
「なんでゾンビみたいなんだよー!」すると、
ガチャリ ドアが開いた。
「あッ…」そこにはお母さんがいた。仕事から帰ってきたようだ。
「いったい何を…してるの?」お母さんは引いているというより、馬鹿にしているかのような話し方だった。
「これはその…」その時に一瞬だけ油断してしまった。
そのすきにホノカはメロンパンを奪い取り、口の中に突っ込んでしまった。
「あ゙~…」負けた、と、僕は跪いた。
「ま、まあ、私が、買って、あげる、からッ」お母さんは戸惑っているわけではない。一切そんな感情を持っていなかった。
彼女の顔を見ればすぐにわかる。どう見ても、笑いをこらえているようにしか見えなかった。
「もっといい方法を見つける必要があるな…」それを聞き、お母さんは苦笑いした。
普通に、勝ったときかもらった時に食べればいいのに… お母さんはそれから心の中でため息をついた。
「この2人、どうなっちゃうのかしらね…」だが、その言葉は僕が聴きそびれてしまった。
「ん?今なんか言った?」だが、彼女は舌を出して逃げていった。「秘密~」
そのころ、口にメロンパンを加えたまま、ホノカはベッドに戻っていった。
次の日になると、ホノカは自分の口にメロンパンがあることに気が付くのだった。
「ム~!?(え~!?)」彼女は一切の自覚を持っていないが、おいしそうに食べたのでもあった。
それを僕は見ていなかった。なぜかというと、ホノカは朝の2時に起きて、6時かと思っていたのだから。
僕はそのころ、ぐっすりと寝ていた。
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