シャドウキラー(23)
「ここを右だ…」666番は走りながら指示した。「オッケー♪」デリルガはノリノリでいた。「どうせ報酬目当てだろ…」666番がぼそりというと、風邪でデリルガにも聞こえてしまった。「んなわけ…」デリルガが黙ったので、333番はにやりとした。「やっぱりそうじゃないの」「うるさい!」デリルガは黙らせようとしたが、そうはいかなかった。「そろそろつくぞ…」ちょうどいいところで666番が話を止めた。「ウィッス」一瞬で立ち直ったデリルガに333番はあきれていた。まあすごいのはすごいが、気分が適当だ。「本当にデリルガっておかしいわよね」「何回ったか?」デリルガはジロリと333番を見た。「何でもないわよ」彼女はぼそりといった。「前を見ろ…」2人が前を見ると、普通の家だった。どこにでもありそうな家、全く特別には思えなかった。「本当にここで会ってるの?普通の家に見えるけど」333番は見渡したが、どこにもトラップや仕掛けがありそうではなかった。「そりゃあそうだろ」デリルガは今回だけ、(今回だけとは何だ!)賢かった…「何がよ」ふてくしながら質問した。「普通こっそりと物事を起こしてるやつが堂々とどでかい家とか不思議な家とか作るか?」「確かに」…ように思えただけだった。「仕掛けはあるよ…」彼は1つ石ころを拾うと、庭に投げた。「ここにはないか…」今度はデリルガがメロンパンを入れていた袋の中に石ころを詰め、入り口まで行く結構外れた場所に投げた。
ガシャン! 今度は何かが起きた。地面がぱっかりと開いたのだ。少しすると、またしまった。「ほらね…」今度は屋根の上に乗ろうとした。そこはタイルで屋根が作られていた。しかし、彼が屋根に少し足を置いただけでタイルが縦になり、中から槍が猛スピードで出てきた。666番はこのことを知っていたのか乗ると一瞬で飛びのいた。少しすると、また槍が中に戻っていき、タイルもまた斜めになった。「こ、これは…」333番も驚いていた。「この家はセキュリティがとても強い、でも普通の家に見える。だから世奥見ればこの草が人口のだということもこの土が人口土だということが分かるよ…」デリルガと333番がとても近くから見ると、くっさは少し変なように光ったし、土も固かった。「本当だ…」333番はポカーンとしていた。
「普通の人のように入れば何も起きないはずだ」3人は普通に堂々と入り口から入った。すると、奥からテレビの音が聞こえてきた。「こんにちは、7時になりました、」どうやら目当ての人物が何かのニュースを見ていたようだ。「ん?」向こうから声がしてきた。しかし、それからは静かになった。「…」デリルガは馬鹿だが、(馬鹿とは何だ!)何か嫌な予感がした。
俺たちは…死ぬ