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「オハヨー」今日も世界は平和だった。
「今日はザクザクと釣れるな」いつもならそこまで連れない場所でも人々はたくさん海の魚が釣れていた。
だが、それを何十年も釣りをしている人が見ると、何かがおかしいといっていた。
そのおかしいところはすぐにわかった。
「さ、サメだ!」人々はその場から逃げていった。
幸い、サメはつかまり、犠牲者は一人も出なかったが、こんな場所に現れるのは何かがおかしい。
「どうしてこんなところにサメが…」人々はざわざわと話していた。
それ以外でも、世界中で現れるはずのない生き物が現れていた。
この情報は世界中に流れ、世界では大騒ぎになっていた。
全員がわかっていた。何かがおかしい、と。

「…ってことがあってさ~、どうなったんだろうね~」僕はため息をついて友達に説明した。
「まあ、やばいってことはわかってるけどね、いつ来るかわからないよ、何かの災害が」
僕は頷いた。その時、僕達は岸に座っていた。「ねえ、あれ、何?」僕は遠くを指さした。
そこからは大きな音が聞こえていて、何か壁らしきものがあった。
「津波だ!」僕たちは気づくとすぐに走り出した。とにかく僕たちが向かったのは山だった。
津波に対して一番効果的な場所だ。「急げ!」他にも気づいた人がいたが、遅れている人もいた。
津波は意外と遠くにあり、僕たちは山の頂上まで登ることができた。「よかった~」僕たちは息切れていた。
だが、津波は容赦なかった。
津波はどんどん狭まってきて、しまいには僕たちが14年も住んでいた町を数秒の間で飲み込んでしまった。
まるでそこが初めから海だったかのようだ。
「終わったね…」僕は頷いた。「…」
町からは人が浮かんでいた。
まだ生きている人もいたが、ほとんどは死体だ。
「助けてー!」などのように悲鳴は聞こえてくるが、今の僕たちにはどうにもできなかった。
「悲しいね」僕は頷くことしかできなかった。
彼は僕を見てきた。「ほら、元気を出しなよ」だが、元気になることはできなかった。
自分の目の前で町が消えたのだから。16年も生きてきた町が数秒で。
「あなたたちも生き残ったのね」横から現れたのはクラスメイトの佐々木ささき綾香あやかだった。
「佐々木さんはどうしてここに?」彼女は得意げに答えた。「私は山登りが好きだからちょうど今日、ハイキングに来ていたのよ」
僕はため息をついた。「お前はいいよな、町が沈んだってのにそこまでらんらんとできて」そういったのは間違いだと僕は心の中で悟った。
「仕方ないじゃない!」彼女は悲鳴を上げるように叫んだ。「私が嘆いたとして、何が起こるのよ!」その悲鳴は悲しみが詰まっていた。
さっきの感情は偽だということだ。
「なんか…ゴメン」僕はうつむいた。
もうこの世界で生きる陸地の生き物は余裕で9割ほどが死んだだろう。
「とりあえず、今持ってるものは何だ?」僕のさっき一緒に走ってきた友達・本田ほんだ原人はるひとが効いてきた。
僕はポケットに入っていたポケットナイフを取り出した。
彼女は背中に背負っていたバッグを地面に置き、広げた。
「とりあえずガムテーブ、大量の食糧、双眼鏡」
本田はジャケットにあったポケットからコンパスに缶切りを取り出した。
「なんで缶切りなんか持ってるんだ?」普通、そんなものをジャケットのポケットに入れる人などいないだろう。
「そんなこと関係ないだろ!しかもそっちこそ、なんでポケットナイフなんか持ってるんだよ!危ないだろ」
僕は目をそらした。「そ、それは…」
その空間が気に食わなかったのか、佐々木が話題を変えた。
「とりあえず、まずは人探しよ」僕たちもうなずいた。
仲間は多ければ多いほど助かる。だが、使用できる人たちだけにした。
「よし、行くよ!」僕たちは頷きあって走り始めた。
僕は心の中でうまくいきそうだと思ったのだった。

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