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「おまえ、どこに行こうとしてるんだ?」後ろから声が聞こえてきた。
2匹は恐る恐る後ろを見た。2人は願った。そこにある人物がいないことを。
「俺の町を壊しといて、逃げれるとでも思ったのか?」そこには2匹がいないでほしいと願っていた人物がいた。
「その…」だが、言い終わる前に2匹は消えた。
2匹がどこに行ったのかはわからなかった。
だが、分かることはたった一つだ。
2匹はまた戻ってくる。ということだった。
「これからはもっと警備を整えるように頼むか」
僕はため息をつき、城へと戻っていった。

「お父様」戻るとすぐにお父さんのところへ駆け寄った。
「どうした」お父さんは昔と違って、とても冷静だった。
お父さんは大きな椅子に座っているわけでもなかった。
普通の仕事をする椅子だ。お父さんによると、お金を無駄にしたくないといっていた。
「警備を整えたほうがいいかと思います」彼は眉をひそめた。
「どうしてそう思う」僕はこう聞かれるともうわかっていた。
お父さんはちゃんとした理由がなければ、絶対に動かない人だからだ。
だが、そこはもう考えていた。
「今の警備では必ず破られます。というか、警備があるのかもわかりません。なので、この街に被害を出さないために、ちゃんと下警備にしないと、いつかはこの国が滅びます」お父さんは少し考えてから答えた。「だが、まずは町を元の姿に戻さないといけないだろう」それを聞き、僕はにっこりとした。
「そこは任せてくれませんか?」お父さんは少し眉を上げたが、許可してくれた。
方法は簡単だ。元の姿に戻す。それには手伝いが必要だった。
そして、それをしてくれそうなのはぴったりな人がいた。
「おーい!」今度は僕が妹のところに飛び込んだ。
彼女はさっきまでぐっすりと寝ていたのか、ベッドからドスンと落ちた。
「な、なに!?」彼女は反射的に端っこの誇りと入れ替わった。
僕が彼女に説明すると、彼女が一番初めに出した反応は驚きだった。
彼女はさっきまでぐっすりとベッドの中で寝ていたので、外で起きていた悲劇など知るはずがない。
「まあ、私たちの町だし、直すしかないよね!」彼女はすぐに賛成した。
次に行ったのは牢屋だった。ここにある数人の強そうな人がいるからだ。
彼らは牢に入ってから、毎日のようにトーレーニングを続けてきた。
「お、王女…なぜここに?」警備員が少し戸惑っていた。
無理もない。普通、こんなところに王が来ることなどないのだから。まさに王女が来たのはおかしすぎる話だ。
「ちょっと話したい人がいるんだ」僕は通してもらうと、ある牢屋まで歩いていった。
「ちょっと話をしたいんだけど、いいかな」僕はにっこりとして訊いた。
彼らは僕の顔を見ると、すぐに誰なのかわかった。「王女か、何の用だ」僕のことを結構恨んでいるのか、目つきがとても凶暴だ。
「君たちに条件付きで出ていく選択肢を上げたくてね」その言葉を聞いたとたんに彼らの顔つきが変わった。「ほ、本当にか?」
よし! 僕は心の中でこぶしを振り上げた。
「まあ捕まえたのは僕なので、外に出すのは僕の勝手…ということになっています。条件はただ一つ、町直しを手伝ってもらうことです」どうやら力仕事には自信があるのか、余裕だといった。「ですが、もしもまた悪さをするのであれば、また牢の中に突っ込みますよ。今度は出る方法などありませんからね」僕は牢の中にいた人たちをぎろりと見た。
「お、オッス」こんな出来事があり、街の立て直しが始まったのだった。

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