拾った女の子は常識知らず‐二人の喧嘩
「ンンン…?」私は目を開けると、そこには天井が見えました。
手が何かに触れている気がしたので、触れているものを見てみるとお兄ちゃんがいました。
お兄ちゃんは目を閉じていて、ガクリとベッドにもたれかかっていました。
私は一瞬、彼を殺してしまったのかと思い、焦りましたが、すぐに寝ているのだと気づいたのでほっとしました。
私はそっと起き上がると、足音を立てずにその場を離れました。
今日は外に出ました。
ですが、私は今までのことを思い出すことができませんでした。
さっきまではお兄ちゃんにしがみついていたのに、気付けば道のど真ん中に立っていました。
家に戻る前は数十分かかりましたが、家に着くとお兄ちゃんの見た目がほんの少しでしたが、違うように見えました。
私はまた気づけば今になっていました。
日付を見てみると、何か月もたっていました。
私はその数か月の間、何をしていたのかが思い出せませんでした。
お兄ちゃんの反応からして、私は彼とこの数か月間は出会っていませんでした。
外に出ると、涼しい風が吹き、紙を揺らしました。
すると、何かが地面に落ちる音が聞こえました。
いったい何なのかはわかりませんでしたが、地面を見てみるとそこには蝶の形をした髪飾りが落ちていました。
私の髪から落ちたのだと私は確信して、また髪につけました。いったいこれがどこから来たのかはわかりませんが、誰かの大切にしていたものに感じ取れました。
私はそのまま外に出ていきました。今まではお兄ちゃんが一緒にいなければ少し心細いですが、今日はなぜかそう感じませんでした。
町の中を歩いていると、いろいろなものが違って見えました。新しく作られた建物、壊されている建物、新しく植えられている木に切られた木。
私が知らない間にこの世界は時間が過ぎていました。少し怖くなってきました。この世界は私が知っている世界ではないのかと。
そのまま歩いていると、マリナを見つけました。すると、彼女は私に突っ込むほどの速度で来て、目を疑っているように見え増した。どうしてかはわかりません。
「本当にホノカだ!早くヒカルに知らせないと」私は慌てて首を振りました。「お兄ちゃんならもう知っています」
それを聞き、彼女の目が燃えたように見えました。「あいつ~、私に知らせず暢気に生きてたのね!」そのまま彼女は突っ走っていきました。
私にはとても追えない速度だったので、止めることができませんでした。私はため息をつき、とぼとぼと家に帰っていきました。
家の前に来ると、2人の喧嘩をしている声が聞こえてきました。私はプルプルと震えながら隠れていました。
「だから昨日の夕方に帰って来たんだって!マリナに伝える暇なんてなかったよ」「それ、嘘よね!今までホノカは家にいたんでしょ」
2人の喧嘩が収まったときには嫌な予感しかしなかった。最後に訊いた言葉が、「知らない!」だったので。
私は震えながら現れると、2人がそこに立っていました。どうやらまだ帰っていなかったようです。
また隠れましたが、もう遅かったです。
「あ、ホノカ」私は影から目だけを表しました。
2人ともにっこりしていましたが、二人の間にはどう考えてみひびが入っているように見えました。
これはやばい事だと、私は焦りました。
どうにかしないといけません…